2009年 4月 29日 (水)

       

■ 〈新型インフル〉県が対策本部を設置 冷静さ求める呼び掛けも

     
   市町村保健・福祉主管課長会議で千葉茂樹保健福祉部長(手前)が要請  
   市町村保健・福祉主管課長会議で千葉茂樹保健福祉部長(手前)が要請  
  世界保健機構(WHO)が豚インフルエンザの世界の警戒水準(フェーズ)をフェーズ3からフェーズ4に引き上げ、国が感染法に基づく新型インフルエンザと認定したのを受け、県は28日、県新型インフルエンザ対策本部(本部長・達増知事)を設置した。県庁で午前中に初会合を開き今後の対応を確認した。達増知事は会議後の臨時記者会見で、18日以降にメキシコを出国し県内にいる渡航者に対し最寄りの保健所への申し出を求めるとともに、それ以外の県民には冷静な普段通りの生活を呼びかけ、過剰な反応を制した。

 対策本部は国が新型インフルエンザ発生段階について第1段階(海外発生期)以上への移行を公表した場合などに設置される。感染拡大を可能な限り抑制し、健康被害を最小限にとどめ、社会経済の破たんにつながらないよう対策を講じる。

  県は当面、本部設置のほか▽盛岡市を含む全11保健所に発熱相談センターを設置▽感染症指定医療機関などにおける即応体制の準備の支援▽各市町村への説明と要請▽メキシコ渡航者の把握と健康観察の実施−に取り組む。

  水際対策は国レベルが主となるため、都道府県など地方自治体では渡航者の把握と健康観察の実施が対策の一番の柱。達増知事は会見で「第1回会議では県としての取り組み方針、各部局の役割、当面の対応について確認し万全を期す。特にメキシコ渡航者の把握やその健康観察を実施する」と方針を説明した。

  渡航者へは症状の有り無しにかかわらず保健所への電話での連絡を求め、症状や体調に不安のある場合も、最初に保健所に相談し医療機関での診療などの指示を受けるよう呼びかけている。県は該当する渡航者、在住・旅行中の県人の情報収集に努めている。

  発熱相談センターは同日設置。市町村に対しても、当初から盛岡市内で設定されていた市町村保健・福祉主管課長会議に急きょ、千葉茂樹保健福祉部長が出席し、対応を要請した。県は現段階で、市町村に、支援が必要な世帯の把握、問い合わせへの対応を求めている。

  達増知事は県の対応を説明するとともに県民には「冷静沈着、しかし油断せずということが基本。今の段階では渡航歴のある方の健康をきちんと見ていくことができれば、県内での安全・安心を確保できると思う。渡航者には申し出を求めるが、ほかの県民は普通にしていいと思う」と、改めて冷静な対応を呼びかけた。

  併せて、メキシコや豚肉に対する過剰な反応を戒めた。

  感染症指定医療機関は感染症患者の入院ベッドを確保している病院で、盛岡市立、北上済生会、県立の遠野、千厩、大船渡、大槌、宮古、久慈、一戸の9病院になっている。当面、外来は基本的に指定医療機関が中心になる。仮に国内で発症が確認され、感染者が増えると、指定機関以外に発熱外来を要請する。

  WHOの新型インフルエンザ警戒水準は6段階。フェーズ3が人に感染する新しいウイルスが確認され人から人への感染は限定的な段階なのに対し、フェーズ4になると人から人へのウイルス感染が続くようになる。感染が大集団になるとフェーズ5に引き上がる。

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