2009年 7月 4日 (土)

       

■ 東北をどう整備する 国土計画今夏に策定

 国はこれまでの全国総合開発計画(全総)に代わる国土形成計画の策定作業を進めている。この地方版となる東北圏広域地方計画の原案、東北ブロックの社会資本の重点整備方針素案が作成され、10日まで意見を受け付けている。整備方針には08年度から5カ年間の主要事業が盛り込まれている。策定は今夏の予定。

 東北ブロックは国土全体の約2割を占め、面積の85%が豪雪地帯で、宮城県沖地震の発生が高い確率で予想されるなど自然災害多発地区と位置づけられている。都市間の平均距離が約29`と全国平均の1・3倍だ。

  自然資源が豊富な一方、耕作放棄地の増加や中心市街地の空洞化が懸念される。内閣府による県民経済計算では1人当たりの県民所得額が06年度で257万5千円と全国平均を約50万円下回る。

  整備方針ではブロック内の社会資本整備は全体として遅れているとの視点で、自然資源などの潜在能力を生かした産業活性化や物流、都市と農山漁村の共生・再生、自然災害への対応、温暖化防止などを課題に挙げている。

  国全体の社会資本整備重点計画に基づき東北の目指すべき将来像を達成するため重点戦略5項目、重点目標13項目が設定され、各種指標や主要事業が盛り込まれている。

  重点戦略として▽地域の資源、特性を生かした産業による自立的・持続的な圏域(重点目標2項目)▽交流・連携機能強化による世界に開かれた圏域(1項目)▽雪にも強く安全で安心して暮らせるぬくもりのある人に優しい圏域(5項目)▽恵み豊かな自然と共生する環境先進圏域(4項目)▽東北の人々が一体となって地域を考え行動する圏域(1項目)|の実現を図る。

  各戦略は広域地方計画の主要施策と連動し、それぞれ目標別に07年度実態から12年度までに実現する数値目標が打ち出されている。

  例えば「物流ネットワーク形成で都市間移動の所要時間を2分短縮し85分とする」、「消流雪用水導入により除排雪作業が軽減される人口を1万9400人増の9万人とする」、「下水道処理人口普及率を9〓引き上げて約68%とする」など。

  広域地方計画は「美しい森と海、人の息吹と躍動感に満ちた『東北にっぽん』の創造」を今後10年間で東北圏が目指す姿と設定。基本方針を環境・安全・暮らし、産業・国際交流連携、人材・担い手育成の3つの視点でまとめている。

  計画原案と整備方針素案の説明会は先月17日から28日まで東北6県で開かれた。本県は27日に盛岡市内で開かれ、自治体関係者ら約110人が参加した。今村文彦東北大学教授が講演した。

  原案や素案などは東北圏広域地方計画推進室の公式ホームページ(http://www.thr.milt.go.jp//kokudo/)から閲覧できる。

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