2009年 7月 7日 (火)

       

■ 人口減少で土地利用計画どうする 盛岡市が転機に

 盛岡市によると、2017年度(平成29年度)の市の総人口見通しは29万4517人で05年国勢調査時の30万746人から2・1%減少する。市ではこれまで、市街地拡大など人口増加を想定して将来道路網など各種計画を立案してきたが、その前提が崩れることから一連の計画の見直しが急務になった。国土利用計画も05年の人口を35万人と想定していた。拡大志向で進められた区画整理事業など開発の流れを止められない中、新たな市の将来像を示す取り組みが求められる。

  同計画は09年度策定を目指し、目標年次を2017年度(平成29年度)と設定する。国土(盛岡市)の総合的で計画的な利用を確保するため、利用目的に応じた区分別規模の目標値が示されている。

  05年を基準に市の総面積8万8647fに占める各面積は市域の7割を占める森林・原野を155f減の6万5053f、農用地を289f減の9080f、水面・河川・水路を121f増の3333f、道路を115f増の2680f、宅地を162f増の4203fとしている。

  森林・原野、河川・水路の増減は16年度完成予定の簗川ダムの水面増加に起因。農地、道路、宅地は土地区画整理事業を主因に、玉山区などの製造業拠点の立地誘導を視野に入れている。一方で市街地は人口減少を見越し、3896fを維持、拡大を抑制する。

  これについては市長の諮問機関である市国土利用計画審議会(会長・斎藤徳美岩手大副学長、委員20人)の6月30日の会合で取り上げられた。委員から「人口が減るのに宅地を増やすのか」と質問が出た。都市計画が専門の委員は、地価の下落を土地利用推進で打開しようとしたが人口減少で宅地の供給過多が起きている現状を指摘。

  「かといって区画整理の流れを止めることもできない。総合発展計画は発展が前提だったが10年後はどうなっているか。思い描くビジョン、市民へのメッセージをどう発信するかだ」と主張。計画が10年後にどう結実し、評価されるか、策定の責任の重さを説いた。

  同計画は市街地拡大志向からの転換のほか市民と行政の協働による土地利用への取り組み、地域特性に応じた区分や利用構想を新規に盛り込んでいる。

  たとえば地域区分はコミュニティー地区が基本の9地域から、市街地エリアの中央、中央周辺、玉山の3地域、田園山間エリアの市街地エリア周辺、山間丘陵の2地域と土地利用特性に着目して計5地域を新たに設定。

  また、都市、田園居住、自然保全の3類型にゾーンを設け、土地利用構想を示す。概念的な内容で境界などはないが面積比でいえば都市が5%、田園居住15%、自然保全80%の比率となる。

  計画原案に対する市民意見を今月内に募集。同審議会の意見も踏まえて答申案を秋までにまとめる。その後市議会に提案し、策定される予定。

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