2009年 7月 9日 (木)

       

■ 〈お父さん絵本です〉265 岩橋淳 うるわしのセモリナ・セモリナス

     
   
     
  「小麦粉うまれの王子さま」と副題のついた今週の1冊、ギリシャ民話を脚色した物語とのことです。ギリシャ、というものの、ご覧の通りのシチュエーション。

  表紙に登場の少女、これは王女さま。そして鉢に片足つっこんでカッコつけてるのは、タイトル通り、パスタみたいな名前の王子さまであります。

  この王子、実は現実のオトコに満足いかないアレティ王女がアーモンド1`、砂糖1`、セモリナ粉1`を擦りつぶしこね合わせ、40日中夜を神に祈って授かった「理想の男子」。

  うーむ、夢見る女子の妄想(いやさナイモノネダリ)は、今も昔も変わりないのか? しかも苦労してゲットしたイケメン王子、あっさりとヨソの女王に獲られてしまう…。

  王子を追って始まる、アレティの旅と苦難。援助者の登場、三つの宝、そして王子の奪還へと、ここから先は万国共通とも言えるおとぎ話の王道的展開が待っています。

  「理想の男子」についてはおじさん、思うところあるのですが、女の子のハートをくすぐる展開は、今も昔も変わらないみたいです。大胆な解釈による作画が、古典と現代との橋渡しを果たしているのも、見逃せません。

  【今週の絵本】『うるわしのセモリナ・セモリナス』A・L・マンナ&C・ミタキドウ/再話、G・ポター/絵、きむらゆりこ/訳、BL出版/刊、1470円(税込み)(1997年)

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