2009年 7月 12日 (日)

       

■ 〈早池峰山の12カ月〉1 丸山暁 2d車で丸太が届いた

     
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  数日前に2dトラックいっぱいの雑木の丸太が届いた。ほとんどは薪(まき)としては最高の楢(なら)や桜だが、中には火力の弱いホウノキも混ざっている。これからほぼ1カ月かけて、切って割って切って割って冬のストーブのために蓄える。

  写真の後方に見えるのが第1薪小屋、すぐ近くに一回り小さい第2薪小屋があり、家の軒下に1週間分ぐらいの第3薪小屋がある。これら3つの薪小屋を一杯にすれば、今年の11月から来年の梅雨入りのころまで十分な量となる。

  世は今まさにエコブーム。エコ教とも言えるエコ社会。高気密高断熱の家に太陽光発電とヒートポンプで窓を閉めきってエアコンで快適な暮らし。エコポイント付きの大型エコTV・エコ冷蔵庫にエコクーラー、そしてお上推奨の減税補助金付きのハイブリッド車に乗れば、絵に描いたようなエコ暮らしであろう。

  さてそんなエコの時代、僕の暮らしはといえば、1年で最も暑いこの時期に汗糞たらして(この辺りでは、汗水流して働くことを汗糞たらすという。実に的を得た強烈な表現である)冬に備え、暑い日は窓を全開にして建物には風を入れ、冬は薪ストーブで暖をとりジャガイモを焼いて、走行距離18万`のポンコツ車(少々へこんでいてもエンジン快調)を25万`までは乗ろうと、きょうこれから車を車検に出す。

  アメリカのサブプライムローンの破綻に端を発した世界的不況、日本もその荒波に簡単に飲み込まれてしまい、いまだ景気回復のシナリオが見えてこない。政府は、景気刺激策と環境対策の一石二鳥とエコ減税エコ補助金で、消費拡大を図っているが、エコと名の付く大量生産大量消費の拡大が、本当にエコな暮らしといえるのだろうか。

  さて、改めまして。北上高地の霊峰早池峰山の麓(ふもと)の小さな谷間に暮らす僕が、本紙のコラムを書くことになった。大迫の外川目、なんと僻地からの便りといぶかる向きもあるだろうが、大迫から見れば盛岡は、車で小1時間、日常の買い物エリアである。盛岡にとっても早池峰山はちょっとしたハイキングコースではないだろうか。

  東京から早池峰山の麓に移り住んで17年、『早池峰の12カ月』山里の暮らしから、今と言う時代、都会と田舎、文明というものなどを考えてみたい。これから1年の長丁場、気楽におつきあい願いたい。
  (丸山暁建築・空間工房、大迫・外川目在住)

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