2009年 7月 26日 (日)

       

■ 古代米で「志波城」を 地元の有志が水田アートに挑戦

     
  南大路の西側にある水田アート。写真奥から「志波城」と読む(17日午前10時すぎ撮影)  
  南大路の西側にある水田アート。写真奥から「志波城」と読む(17日午前10時すぎ撮影)  
  盛岡市の国指定史跡志波城古代公園に接する休耕田で、太田地区の住民有志が水田アート作りに挑戦している。赤や紫色の古代米の稲5種類と在来種1種類を使い「志波城」の3文字を表現。1年目の今回は無事完成するのか。見ごろとなる出穂後の8月中旬まで結果はお預けだ。関係者は歴史的に貴重な財産を生かした地域活性化に期待し、アートのレベル、参加者数アップを図り、交流を促進したい考え。

 場所は公園の築地塀南側、南門から政庁まで南に続く南大路の西側に位置する減反田。面積は南北に縦長の24e。公園事務所から南門をくぐって左手。

  地区住民有志の中太田南上地区環境保全会が企画した。保全会は水田アートのために立ち上げられた。2月に今回使った減反田を借りることが決まった。地域の農業委員が花泉町や秋田、青森各県などから文字分の観賞用稲の種をようやくかき集めてきた。

  仕掛け人の一人で保全会会長、志波城愛護協会事務局長の吉田栄さん(72)‖同市中太田法丁‖が種まき後、苗を育成。5月下旬に中太田南上農家組合の女性たちの協力でほぼ手作業で田植え。文字以外の水田の雑草は小型トラクターで代かきをして除草した。

  アートは築地塀側にある高さ2・5bの仮設の展望台から見物できる。稲は現在水面から約1bの高さ。真上から「志波城」と分かるよう稲を植えている。展望台や南門からだと斜め上なので「志」の文字がややつぶれて見える。有色の稲穂が実れば今よりはっきりと文字が見えるはずだと関係者は期待する。

  吉田さんは「協会で年6回草刈りをする中、こんなに立派な公園を造ったのに来てくれる方が少ない気がしていた。歴史的にも立派なのに。他県から来てくれたのに築地塀だけ見て帰るのはさびしいと集まるたびに話が出ていた」という。

  そこで提案されたのが水田アート。約3年の構想が具体的に動き出した。古代米の種まきや育成、アート用の田植え、除草・薬剤散布など「やるのも見るのも初めて」だった。

  今回は5種類の種を混ぜて植えたので、穂の色別に収穫して来年は配色を考えて植える。アートの見せ方も展望台を高くするか、安全面を考慮し展望台がなくても文字が分かるよう計算して植えるかが検討課題だ。

  吉田さんは「今年はまず種の確保。ほかの地域では成功まで10年かかったという。自分たちは3年で完成させたい。地元の協力なくしてはできないことだし、地域の誇りとして志波城の成り立ちをみんなが説明できるようになり、交流の場としても活用したい」と期待。来年はロゴと絵に挑戦するという。

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