2009年 9月 6日 (日)

       

■ 高速道無料化を歓迎 県内運輸業界

     
  高速道で給油するガソリンスタンドの店頭(紫波SA)  
 
高速道で給油するガソリンスタンドの店頭(紫波SA)
 
  民主党は政権公約に高速道路の無料化と、ガソリン税などの暫定税率の廃止・減税を盛りこんだ。政権交代の選挙結果を受け、来年度から運輸、石油産業は新たな対応を迫られる。既に高速道路はETC割引きにより環境が変化しており、暫定税率は昨年4月に政局絡みによる一時的な引き下げを経験している。国民生活への影響は大きく、県内の関連業界には複雑な波紋が広がっている。

 民主党は政権公約にガソリン税、軽油引取税、自動車重量税、自動車取得税の廃止、高速道の段階的無料化を盛りこんだ。暫定税率の廃止により2兆5千億円の減税、高速道無料化により、物流コストと物価引き下げを図ることにしている。

  県トラック協会会長の黒澤康男大昭運輸社長は、「マニフェストを見たときから高速道無料化、暫定税率廃止に喜んでいる事業者は多い。軽油引取税がなくなるのは非常に大きなこと。事業者は半信半疑だったが。これまでは高速道を通らず、なるべく下の道を通るように1運行当たり何万円で抑えるなど、さまざま工夫しながら走ってきたが、無料になれば運行時間が短くなるし、事故の心配もなくなる」と、物流の立場から歓迎する。

  麻生政権は経済対策として3月から高速道の割り引きを行い、ETCの普及を進めてきた。高速道が無料化されればETCはどうなるのか。カー用品のオートバックス広報部ではETCの売れ行きについて、「販売状況は7月は特需的な時期にあたり、8月は減ったが、6月に比べると変わらないし、前年の8月対比で見ると売れている。選挙で売れなくなったということはないが、今後はどの段階から無料化されるのか判断しかねるので、様子を見たい」と話している。

  県石油商業協同組合の野中範夫専務理事は、暫定税率廃止について「安くなれば業界にはプラスだろうが、民主党は環境問題を考慮して自民党より大幅なCO2削減を打ち出しているので、安くして使わせようという政策ではないと思う。暫定税率は意義が失われているのでやめるということだろうから、今後の税制のあり方をよく見ていかねばならない」と話している。

  東北自動車道紫波サービスエリア上り線給油所を経営する流通商事の川崎正孝専務は「現状より10円でも20円でも安くなるなら商売上は楽になる。需要が減っている中で消費は伸びるかも知れないが、昨年4月に暫定税率が一時的に下がったときは、とても大変な思いをした」と話し、昨年春の混乱が再燃しないよう政治に求める。

  燃料を供給する立場から経済効果に期待しながら、ユーザーの声に感じることがある。「税率が動いたから助かるとかいう以前に、仕事がないというところが多い。この厳しい経済を何とかしてほしい」と話し、有効性のある経済対策を求める。

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