2009年 11月 1日 (日)

       

■ 〈胡堂の父からの手紙〉238 八重嶋勲 胃カタルには「賓香丹」がいい

 ■312半紙 明治(32)年日付不明

宛(盛岡市)
発(彦部村大字大巻)
別紙書状相認メ然ル後幸便有之故ニ此者金五拾銭相届ケ候、自分杯ハ先達中頓テ胃弱者即チ胃加答ノ類ニテ相煩ヘ(ヒ)タルニ先達中高橋医師ノ薬用一周(週)間ニ其後彼ノ賓香丹一日ニ三、四回宛ニ相用ヘ(ヒ)候処、今日ニ至リ候テハ平常ニ服(復)シ、此賓香丹ナルモノ胃腹(腸)加答等ニ効アルトノ事聞及ヒタル故用ヘ(ヒ)ミルニ果シテ効アル様ニ被思候ニ付是又此者ニ托シ相遣候、
次ニ宿換ハ豫メ手前迄場所等相談ノ上若シクハ寒休ミ後ニ可致候、乍繰言滋用(養)保養等ハ寒休日中自宅ニテ充分ノ事可致ニ付其日限豫メ申越ヘク候、
必ラス喫煙禁止可致候、
果シテ胃ニ悪キ処有之種々被思候ハゝ胃活一周(週)間分テ弐十五銭村源ニアリ、之ヲ服用可致候、
余者後便ト申残、乱筆推讀セヨ
 
  【解説】「別紙手紙を書き、行く人に50銭とともに届けてもらった。自分などは先だって中とみに胃弱者即ち胃カタル類で患ったが、高橋医師の薬用1週間とその後かの「賓香丹」1日に3、4回ずつに用いたところ、今日になって平常に復した。この「賓香丹」は胃腸カタル等に効くということを聞いたので用いてみたところ果たして効があった。これまたこの者に託してやった。

  次に宿替えはあらかじめ父に場所等相談の上、若しくは寒休み後にせよ。

  繰り言ながら滋養保養等は寒休日中自宅で充分であるので、いつ帰るかその日をあらかじめ知らせよ。

  必らず喫煙は禁止せよ。

  果して胃に悪いところ種々思われるので「胃活」1週間分、25銭で村源薬店にあるのでこれを服用せよ。

  余は後便に申し残す。乱筆推読せよ。」という内容。

  長一は、今度は胃腸の調子悪いという、父は直ぐ心配して、自分の体験上、村源薬局の「胃活」1週間分、25銭を買い求めよ、とすすめているのである。

  長一、盛岡中学2年、17歳頃か。

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