2009年 11月 16日 (月)

       

■ ものづくりとソフトウエア融合センター整備へ 県が20日に事業申請

 県は県立大学、企業など19機関で作るいわて組込みシステムコンソーシアムと3者共同で、仮称県ものづくり・ソフトウエア融合テクノロジーセンターを滝沢村の同大学内に整備する方針を固め、20日までに独立行政法人科学技術振興機構(JST)へ地域産学官共同研究拠点整備事業として申請する。同整備事業について本県では、3者共同で8月末に建物建設を含めた研究拠点整備構想を提案していた。しかし、政権交代により事業費が大幅に縮減されて建物建設が認められない事業になったため、県などは見直しを進めてきた。10年度中の開設を目指している。

  JSTの同事業は、今年度の補正予算で設けられ、JSTは各都道府県に1件の拠点整備構想の提案を求めていた。県としてはものづくり産業の振興を重点施策として取り組んでおり、同大学もソフトウエア関連の人材を育成しながらも、ものづくりも知るソフトウエア関連人材の育成が課題となっていた。ものづくり産業の推進に同事業を活用しようと、3者が共同提案した。

  同大学地域連携研究センターの建物隣接地に拠点センターを新たに建設する計画は断念したが、見直し後も産学共同研究、高度技術者養成、試作開発支援、リエゾンの4機能は当初の通り持たせる構想。滝沢村IPUイノベーションパークの中核支援拠点となり、本県の産業構造に変革を促すものづくりとソフトウエアの融合による新たなイノベーションの創出拠点を整備するコンセプトに変わりはない。

  建物を新設できない代替として、同大学内に拠点を置く方向で調整中。既存施設を活用した方針が決まれば、JSTに見直した構想を再提案し事業申請する。事業費は当初約14億円が見込まれたが、3億円程度になる見通しだ。9月補正で計上した用地造成費は、未着手のまま執行を中止する。

  県科学・ものづくり振興課の黒沢芳明総括課長は「以前から組み込みソフト機能の集積の推進や人材育成は検討してきており、JSTの事業ができたため、ものづくりとソフトウエアの融合という考えに発展して構想を出した」と拠点整備の必要性を語り、整備構想の実現を目指す。

  構想では融合センターが、生産システム高度化やカーエレクトロニクス製品開発などの次世代インテリジェント情報技術を軸に県内のものづくり産業の生産性や付加価値の向上につながる共同計画を推進、組み込みソフト技術やモデルベース開発技術などの高度技術者を養成、実験用ピットや安全走行支援などの人間工学実験機器などカーエレクトロニクス関連製品などの試作開発のための設備機器を企業に開放する機能などを担う。

  目標として、ものづくり産業戦略分野の粗付加価値額を09年度実績に対し、開所5年後に5%増、10年後に20%増と設定。関連共同研究を10年後には30件まで積み、技術者を1000人育成したい考え。誘致企業も15件を目標にする。質としても、次世代インテリジェント自動車やスマートロボットなどの製品開発が可能な技術レベルを持つ開発・提案型企業の育成と集積を目指す。

  認可については遅くとも年内に結論が出る見通し。JSTの事業は2カ年で、事業採択されれば来年度中に立ち上がると見込まれる。

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