2010年 4月 10日 (土)

       

■ 〈審決処分〉県は指名停止6カ月 達増知事、期間を短縮

 達増知事は9日、県内建設業者80社に対し、公取委から独禁法違反の談合認定の審決が出た問題で、県の入札参加資格業者76社に対する処分を指名停止6カ月とすることを決め発表した。県の原則は12カ月だが期間短縮された。下請け業者には原則通り入れない。ぺナルティー効果と厳しい県内経済雇用情勢等を考慮した「特別な決定」で達増知事は「総合的に考えて県の責任ある対応になると判断した」と説明し県民に対し理解を求めた。損害賠償請求については、公取委の課徴金納付命令の状況を確認した上で対応する。(9面に関連記事)

 指名停止は4月10日から。決定以前に契約保留していた18日間を算入して9月21日までとした。指名停止通知は9日付で各業者に郵送した。経済・雇用対策としての公共事業の前倒し発注の方針は変わらない。

  審決を受けたのは80社だったが、排除措置となった県の入札参加資格業者は73社。審決は受けていないが、審決による違法行為の認定にかかわったとされた有資格業者が3社と複数企業で常に入札参加すると登録している経常共同企業体1事業体を合わせた76社が対象となった。入札参加資格業者以外は今後、有資格者となったときはこの指名停止期間内で指名停止する。

  ■知事が判断理由を説明

  今回の決定について達増知事は9日、「指名停止措置はルールに従って公平、公正に行うことが求められていると承知しているが、現在の厳しい経済・雇用情勢を考慮し、県行政全体の責任者として県民の暮らしと雇用を守る観点から、県として最大限の配慮を行うため特別の措置をした」と説明した。

  「建設業者や建設業界に対しては今後、二度と起こらないよう、法令順守や県民の信頼回復に向けて徹底的に再発防止に取り組むこと、雇用の確保のための最大限の努力を行うことを強く要請する」と語った。

  県建設業協会の宇部貞宏会長代行から7日に業界としての取り組み方針について報告されたことを明らかにし「重く受け止めて再生に向けて取り組んでいこうという方向性は出ている」と業界の姿勢を評価。県として指導監督していく考えだ。

  6カ月の期間については「寛大な措置をしたつもりはなく、ペナルティー措置として6カ月は効果的な措置」との認識を示した。今回の措置は「先例としない」とも語った。

  「6カ月についても、それで関係のすべての企業が生き残れるかについては分からない。何が起こるか分からない、かなりきついことになるかもしれないという度合いが12カ月の指名停止では県全体では耐え難い、一線を越えてしまうだろう」と判断したという。

  ■経済・雇用対策を公表

  県は合わせて経済・雇用対策について発表したが、既存の制度や事業を活用するもので、新たな予算措置を伴う新施策はない。ただ、新分野進出の取り組みを支援する融資や補助制度への申請を対象業者にも開放し「案件ごとに見定めながら判断していく」。

  処分対象となった企業への資金融資に関しては「課徴金、賠償金について融資するのは困難と、民間金融機関からも聞いている。それぞれの会社がしっかり自分たちで用意していかなければならない。今回のペナルティーに直接かかわる部分以外の経営改善や資金繰りはしっかり支援し、民間金融機関にもお願いしていかなければならない」と、金融機関へ要請していく考えを示した。

  県は知事会見後、宮舘副知事を座長とする公正取引委員会排除勧告に関する対策会議を開き、情報の共有と意思統一を図った。本庁や広域振興局の窓口における適切な対応を確認した

  対象業者が落札候補予定者となり契約保留していた工事18件について、指名停止業者の資格を失効としたため、次の順位者を落札候補者として資格審査等の契約に向けた手続きに入った。

  県が指名停止を決めたことで、県の動向をうかがっていた市町村での処分決定は加速するとみられる。対象業者は公共事業の発注元の比重がそれぞれに異なり、国中心、市町村中心という業者も多く、未決定の国や、事業量の多い盛岡市などの処分内容が注目される。

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