2010年 5月 15日 (土)

       

■ 低温で授粉のミツバチ巣ごもり リンゴ農家、生育を懸念

 県内は3月並みの低温が続き、特にも開花を始めた果樹への影響が心配されている。盛岡市内のリンゴの開花は平年に比べて1週間程度遅れているようだ。10日ころから咲き始め、低温による直接的な影響は現在のところみられない。ただ開花の遅れで果実が小ぶりになることが心配されている。盛岡市都南地内のリンゴ畑には13日からミツバチやマメコバチの巣箱が設置されているが、寒さのためハチは巣箱に閉じこもった状態。農家の人たちは気温が回復して授粉作業が進むことを願っていた。

 盛岡市黒川の北田晴男さん(56)が経営する3fのリンゴ畑では10日ころから開花し始めたが、低温の影響で咲き具合は緩慢という。開花しているのは早生品種のさんさ、中生品種のジョナゴールドなど。「開花を控えたつぼみが霜に一番弱いので、霜注意報が出た14日は心配していた。霜は降りず気温も思ったほど低くなかったので安心した」と胸をなで下ろしていた。

  昨年は主力品種のフジが5日に開花、今年は気温が回復する15日ころから開花するとみられ、10日近く遅れている。「リンゴの開花の遅れは1日で5c影響する。10日の遅れと考えるなら平年より一回り小さい果実になる。霜の心配がなくなったが、今の一番の心配は先に開花したさんさが小玉になること」と北田さん。

  さんさへの影響を最小限にするため、摘花を強化している。リンゴの木は通常5千の花を咲かせ、摘花で中心花、周囲を囲むように咲く側花を1花残して摘み取り1千花にして授粉させる。実が付き始めたところで行う摘果でさらに150に絞り込む。今回北田さんはさんさの摘花で側花を残さず中心花のみを残すことを決断をした。

  側花を摘むことで中心花が授粉してできる果実を大きくしようという考え方。「これは賭けのようなもの。もしも霜が降りたら側花は中心花より3日遅れて開花するので、被害は分散される。冒険を覚悟で中心花しか残さないことを決めた」と話す。

  今後、霜はないと判断し、14日からは長男の学文さん(28)をはじめ家族総出で摘花作業に追われていた。

  北田さんの畑にもマメコバチの巣が設置されているが、ハチが飛び交う姿は全く見られない。「人工授粉の用意もしているが全部に対応することは難しい。やはりハチに頑張ってほしい」と話している。

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