■ 〈口蹄疫〉県内でも警戒厳重に 県は家畜農家全戸に消毒薬配布へ

     
  口蹄疫への警戒が高まる中、開かれた和牛子牛市場(21日雫石町七ツ森)  
  口蹄疫への警戒が高まる中、開かれた和牛子牛市場(21日雫石町七ツ森)  
  宮崎県での口蹄疫(こうていえき)の感染拡大を受け、県内で防疫の強化が本格化している。県は21日、市町村や農協、畜産関係団体の担当者らを集め、対策連絡会議を開催。防疫強化の一環として牛や豚などを飼育している全家畜農家に消毒薬を今月中をめどに配布する方針を示した。盛岡地域の畜産農家や観光農場、家畜市場でも、農場周辺や出入りする車両の消毒を強化するなど、水際で感染を阻止する動きが広がっている。

 盛岡市の県産業会館で開かれた県口蹄疫対策連絡会議には関係者約200人が出席した。小田島智弥農林水産部長は「情報を共有し、生産者、県民に口蹄疫を正しく理解してもらうことが大事。防疫態勢の徹底と風評被害防止に協力を」とあいさつ。宮崎県での発生状況や国の対応を説明し、今後の本県での防疫対策について方針を示した。

  県内で牛や豚など偶蹄類を飼育している畜産農家は約9千戸。県は、踏み込み消毒槽などの消毒薬として用いる炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)を1戸当たり1袋(25`)配布する。

  このほか▽防疫方法をまとめたパンフレットの配布▽農場への出入り車両などを記録する「飼養管理日誌」の記帳▽家畜防疫互助事業への加入促進|などへの協力を依頼。万が一の発生に備え、関係者の連絡網の構築や処分した感染家畜を埋設する場所の確認も指示した。

  会議の出席者からは、短角牛の放牧地での防疫態勢や今後予定される家畜共進会などイベントの自粛判断、酪農の体験型就学旅行生の受け入れ是非など質問が続出。「各機関の役割が明確になっておらず混乱する。今後の対策について市町村がすべきこと、関係団体がすべきことを整理して示してほしい」との要望も出た。

  県畜産課によると口蹄疫が確認された4月20日以降、九州地方から県内への牛の導入はなく、その後に行った全頭検査でも異常は見つかっていない。今後も九州地方からの導入家畜に対しては全頭、家畜保健衛生所が導入時と導入後2週間目に農場に立ち入り、臨床検査を実施する。

  海外からの侵入防止策として、花巻空港では台湾、韓国から到着する観光客全員に靴底消毒を促している。

  宮崎県での防疫措置のため、家畜保健衛生所の職員3人を現地に派遣しているほか、全農などの要請で民間団体からも職員を派遣しているという。

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