2010年 5月 25日 (火)       

■ いわて牛普及推進、販売額の増大見込む イメージ戦略も

 いわて牛普及推進協議会(会長・小田島智弥県農林水産部長)の10年度総会が24日、盛岡市内丸の県水産会館で開かれ、本県の黒毛和牛・短角牛のブランドイメージの浸透と販売促進を目指した「いわて牛ブランド戦略」「いわて短角和牛ブランド戦略」の案を了承した。宮崎県での口蹄疫(こうていえき)の感染拡大を受け、本県産和牛の需要が高まる可能性もあるが、同じ畜産県の悲劇に関係者は複雑な表情。小田島会長は改めて本県への侵入阻止と風評被害防止への協力を呼び掛けた。

  総会には和牛生産にかかわる市町村や農協、畜産関係団体の代表者ら約40人が出席した。

  ブランド戦略は、いわて県民計画に掲げる「農林水産物の高付加価値化と販路の拡大」のアクションプランの一つで、戦略期間は今年度から12年度までの3カ年。▽産地力向上▽知名度向上▽ブランド力向上▽消費拡大-を柱に取り組む。いわて牛販売額は09年度実績を20億円上回る160億円、プレミアム短角和牛の販売額は09年度実績の5倍に当たる5千万円の達成を目指す。

  優良種雄牛を造成し、肉質改良による高価格販売を推進。後継者育成の一環として若手生産者を対象にした枝肉共励会の開催などにも力を入れる。12年度には共励会などでの上物率85%以上を目指す。

  一般消費者へのいわて牛ブランド定着に向け、宮沢賢治を活用したイメージ戦略やいわて牛を食べる旅行商品の開発、海外輸出などを進める。肉質最高レベルの「5等級」にこだわった「プレミアムいわて牛」の販売額は12年度までに20億円、県内のいわて牛取扱推奨店は135店舗を目標に掲げた。

  いわて短角和牛は飼養農家の育成や購買者ニーズに対応した通年出荷体制の整備を推進。都市の消費者と地方の生産者の交流促進や首都圏への産直といった有利な販売ルートの開拓に力を入れる。

  脂肪交雑は少ないもののうま味成分が多い赤身主体の健康的な牛肉であることをアピール。いわて短角和牛取扱推奨店は70店舗を目指す。戦略案は今後、関係団体などの了承を得て今月中にも成案化する。

  小田島会長は「いわて牛ブランドの評価向上、販売促進を図っていきたい」と呼び掛ける一方、「宮崎県での口蹄疫の勢いは止まっていない。本県への侵入阻止、風評被害防止に、しっかり取り組みたい」とあいさつ。

  協議会副会長の小林英男全農県本部長は「宮崎県では種牛まで処分される事態に至っており今後の影響は計り知れない。本県の家畜市場で新規購買者が十数%増加し、価格も上昇しているが喜んでばかりはいられない。気を引き締めて非常事態に当たってほしい」と述べた。

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  【いわて牛】県産の和牛肉(黒毛和種)で、日本食肉格付協会が定める格付規格が肉質等級「3」以上かつ、歩留等級が「A」または「B」であるもの。県内飼養期間が最長で最終飼養地が県内のものに限る。


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