2010年 5月 26日 (水)       

■ 〈過ぎ去り日〜北上山地に生きた人々〉4 横澤隆雄 竹馬の友

     
  「マサオさんとエイジさん」昭和60年ころ、横沢集落(旧川井村)にて  
 
「マサオさんとエイジさん」昭和60年ころ、
横沢集落(旧川井村)にて
 
  たばこの好きなマサオさんは、集落一のイワナ釣り名人でもありました。狙ったポイントまで足音を立てないで近づき、狙った通りに餌を流し、狙ったイワナを確実に釣り上げてしまうというすご腕の持ち主でした。

  イワナのいるポイントをすべて釣ってしまうので、集落の沢にイワナがいなくなるんじゃないかと心配する人もいたほどでした。

  エイジさんは足が少し不自由だったため、原付バイクを足代わりにして集落を隅々まで駆け巡っていました。どこから仕入れてくるのか分からないのですが、いつも面白い話を集落中に運んでは、みんなを笑わせてくれました。

  そんな二人の笑い声が聞こえて来るのは、マサオさんがまき割りをしている場所でのことでした。エイジさんのバイクの音が止まり、合わせてマサオさんの小気味良いまき割りの音が止まったと思うと、二人の笑い声が聞こえて来るものでした。

  二人がこの場所で笑っていたのは、もう20年以上も前の話になってしまいました。今ごろは別の世界で笑い合っているのかも知れません。


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