2010年 6月 8日 (火)       

■ 〈トシコズ・ドリーム〉72 照井顕 アートオブ・ジャズ・オーケストラ

 長崎出身のアマチュア・トランペッター・内田真嗣さん率いる「アート・オウル・ジャズ・オーケストラ」が、世界ジャズ界のトップレディ・ジャズマスター、の穐吉敏子さんと東京中野ゼロホールで共演した。

  大学1年の時、穐吉さんの音楽に出会って感動と衝撃を受けて以来、トシコの音楽を一筋に吹き続けて30余年。08年11月、長崎で彼の「アート・クロウ・ジャズ・アンサンブル」が穐吉さんと初共演。2度目となった今回、東京での大舞台を実現させて見せた。

  上京10年の彼が、5年前に結成した穐吉さんの曲だけを演奏するオーケストラ。難曲をモノにしようとする心意気は、さすがのプロも顔負けだ。内容としては、長崎で純粋に追求してきた、アンサンブルの演奏の方が素晴らしい出来ではあったが、今回のオーケストラでは、ソロプレイヤーたちの個性が光った。

  メンバー総勢24名、基本的に16名編成のオーケストラなので、各パートが演奏する曲によって入れ替えがあり、サッカーを見ている様な気分。そういえば以前、穐吉さんが「若い時には運動もしなくちゃと思っていましたが、今では演奏する事自体がモーレツな運動になります」と言っていた事があったなと頭の中に浮かんだ。

  「内田さんは、以前持っていた私のオーケストラの演奏をよく聴きに来てくださってました。6〜7年前にお会いした時、私の作曲したものを演奏していらっしゃるというので、大変驚き、うれしく思いました。社会に入った後でも、よくこういうふうにオーケストラを作って演奏していらっしゃるなと」

  プログラム10曲のほか、アンコールでは「長崎シティ・オブ・ビジョン」「ホープ」そして穐吉さんの曲としては珍しい「スティト・オブ・ユニゾン」この曲では全員参加の大オーケストラ・大ユニゾンで幕を閉じた。

  「ワインも飲んでしまったらそれでおしまい。ただ印象が残るだけ、音楽も同じ」そういう穐吉さんの言葉が曲になった様な「メモリー」での内田さんのフリューゲルホーンの音色が心から離れない。
(開運橋のジョニー店主)

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