2010年 6月 19日 (土)

       

■ 高2の学力に黄信号 県教委の基礎力調査で国語と英語は正答率5割切る

 県教委は18日、県内の高校1、2年生を対象に4月に実施した基礎力確認調査の結果を発表した。高校1年生は目標とした平均正答率70%をほぼ達成したが、今回初めて調査した高校2年生は目標の60%を大幅に下回り、国語と英語は50%に満たなかった。各学校が個々の生徒の学力の実態をよく把握し、課題解決のための具体的な方策を考えるきっかけにしてほしいとしている。

 調査は、公立高校の全日制と参加を希望した特別支援学校高等部、私立高を対象に、国語、数学、英語の3教科で実施。高1は71本分校1万972人、高2は73本分校1万739人が解答した。

  高1は06年度に県教委が実施した学習定着度状況調査と同じ問題で実施。教科別の正答率は国語69・5%(06年度調査68・7%)、数学78・8%(同77・8%)、英語68・0%(同70・5%)だった。

  国語は漢字の読み書きなど「言語事項」は改善傾向にあるが、評論や古典の読み取りが課題。数学は06年度同様、関数など数量関係が苦手な傾向が見られた。英語は06年度に比べ正答率が下降。聞く、書く、読む、話すの4技能のバランスの取れた授業づくりが求められるとしている。

  一方、高2の平均正答率は国語46・6%、数学51・9%、英語47・7%で、目標を大きく割り込んだ。

  国語は「読むこと」や「言語事項」の定着が不十分。古典は古文より漢文のほうが正答率が低く、授業時間のバランスに配慮する必要があるとしている。

  数学は「数学T」の学習内容に中学校までの学習内容を加えて出題。授業数の関係で1年生の段階で数学Tが終わっていない学校はA型、終わっている学校はB型で調査した。平均正答率はA型が29・0%、B型が54・3%と差が顕著だった。関数領域を苦手とする傾向は改善されていない。連立方程式など高1と高2で共通の問題を6問出題した結果、高1は選択式、高2は記述式で解答方法が異なるものの、高2より高1のほうが正答率が高いという特徴も見られた。

  英語は基本的な文法や慣用表現の定着が不十分で、高校入試程度の英文を読む力がない生徒が数多く存在していることが明らかになった。

  高校は、学科によって授業時間数や学ぶ内容が異なり、調査結果だけでは評価できない部分もあるが、最低限身に付けなければならない必要な基礎学力が不十分な生徒が多いことが分かる。

  県教委は県全体の調査結果を各校へ提供。それぞれ自校の課題を分析してもらい、公立高に対しては具体的な解決策の提出を求める。

  本県の高校生の学力について、大学進学を前提にした大手予備校などによる調査結果はあっても、職業高校の生徒などを含めて全体の実態を把握したデータはなかった。調査は来年度以降も続け、授業改善などに役立てたいとしている。学力調査と同時に実施した意識調査の結果は7月に公表する。

  県教委学校教育室の高橋廣至高校教育課長は「各校が生徒個々の調査結果をきちんと分析し、課題解決の方策を検討していくことが大事。市町村教委とも連携し学力向上に努めたい」と話している。

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