2010年 6月 23日 (水)

       

■ 〈過ぎ去りし日〜北上山地の写真帳〉8 マサヨばあちゃん 横澤隆雄

     
  昭和60年ころ、川井村江繋タイマグラ(現宮古市江繋タイマグラ)にて  
 
昭和60年ころ、川井村江繋タイマグラ
(現宮古市江繋タイマグラ)にて
 
  早池峰山ろくのタイマグラに一人で住んでいたマサヨばあちゃん。ドキュメンタリー映画などで「タイマグラばあちゃん」として知られる故向田マサヨさんは、私にも快く写真を撮らせてくれる人でした。

  マサヨばあちゃんの1年を追っていると、この地で自給自足に生きた先人たちに思いが馳(は)せました。つい何度も足を運び仕事の邪魔をしながら写真を撮らせてもらいました。

  ばあちゃんの大切な仕事のひとつにみそ作りがあります。自分の畑で収穫した大豆でみそを作るのです。大豆を作るといっても大変な作業の連続で、広い畑を機械も農薬も使わず、たった一人での手作業です。

  草取りは広い畑を3回も4回も巡るので、草の1本も生えていないほどきれいに整えられた畑でした。こうして収穫された大豆は翌年の春にみそに加工されます。大切な大豆で作られたみそ玉が天井からつり下げられた光景は圧巻でした。

  死ぬときは畑で死にたいと、いつも生き生きした表情で話してくれたマサヨばあちゃんは真っすぐな人でした。

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