2010年 7月 12日 (月)

       

■ 〈参院選〉主浜氏、大差で再選 本県は民主圧勝

     
  2度目の当選を喜ぶ主浜了氏(左から4人目)  
 
2度目の当選を喜ぶ主浜了氏(左から4人目)
 
  政権交代後の新政権下で初の全国国政選挙となった第22回参議院通常選挙は11日、投開票が行われた。岩手選挙区(改選数1)では民主党現職の主浜了氏(60)=国民新党推薦=が、党の分厚い組織と強固な支持基盤などによって全県に浸透し、圧勝で再選を果たした。自民、共産、社民の新人は小沢一郎民主党前幹事長ら民主党の政治とカネの問題、消費税率引き上げ反対、普天間基地問題などで与党を攻めたが、いずれも大差で退けられた。

  岩手選挙区は現職主浜氏に自民党の元県議高橋雪文氏(40)、社民党の県幹事長伊沢昌弘氏(63)、共産党の県書記長瀬川貞清氏(60)の3新人が挑む戦いとなった。

  主浜氏は35万1545票を獲得。3年前に再選した同党の平野達男氏の得票には及ばなかったが、与党としての勝利を大差で飾った。高橋氏は県議を辞して挑戦したが19万7137票と水を開けられた。消費税引き上げに反対して無党派層への浸透を図った社民党と共産党だったが、伊沢氏は5万4989票、瀬川氏は4万4771票にとどまった。選挙区の投票率は60・36%で前回選を下回った。

  主浜氏は党本部の都合で公認決定が今年になってからだったが、昨年11月には県連が公認申請を出し、本番に向けた活動に入った。4人の中でいち早く動き出し、事前、本番を通じて県内を8巡して支持固めと浸透拡大を図った。比例候補の現職工藤堅太郎氏(67)と連動した選挙戦で、広い県土の戦いを補い合った。

  国会議員9人、達増知事、県議会第1党の21人をはじめとする党の勢力、市町村長選挙での積極的な擁立策での党勢拡大が主浜氏を支えた。

  選挙戦では、昨年の衆院選で示した党マニフェストの政権交代後の実績を示し、さらに実現していくため参議院での過半数議席獲得による政権の安定を強調。地域のことは地域が決め、地域の財源で実行していく地域主権の確立、元気な地方都市と元気な農山漁村の実現などを訴えた。

  選挙間際になって鳩山内閣が約9カ月で退陣、併せて小沢氏の幹事長辞任、菅首相の消費税率引き上げ論の浮上と、党や内閣の支持率の浮き沈みが大きい中での選挙戦。全国的には影響を及ぼしたとみられるが、本県では選勢を大きく左右するものとはならなず、党基盤の強固さを示すこととなった。

  高橋氏は出馬決定が4月。野党転落により、本県の党国会議員が不在となり、民主党との差が一層広がる中、反転攻勢には衆院選後、いかに早く戦う態勢に入るかが重要だった。しかし、候補者擁立作業は難航し、めどとしていた昨年内の決定はかなわず、年明け後に公募を実施するも不発に終わった。

  3月の県連大会は候補者を掲げて参院選に走り出す機会となるはずが、党員の前に候補を示すことができなかった。その後、ようやく県議だった高橋氏が決断し擁立が決まったのは4月初旬となった。盛岡市議、県議として11年以上の議員キャリアがあるとはいえ、全県的には知名度不足。全県選挙区に浸透するにはあまりにも期間が短すぎた。

  党として初めて、比例区で本県のご当地候補として県議だった小野寺有一氏(43)を立て、40代の元県議コンビによる党勢拡大を図った。2人は小沢氏の政治とカネの問題へのけじめ、小沢政治との決別を唱えて挑んだ。党幹部の応援が入ったものの、党県連は民主党と五分に戦う態勢を構築できなかった。

  伊沢氏も出馬決定が6月初めと遅かった。3年前も公示の約1カ月前になって当初の候補予定者の擁立を断念し、伊沢氏が急きょ出馬した。

  3年前と同様、短期決戦となる中、今回は普天間基地問題をめぐる連立政権離脱という党の姿勢を示す選挙として動き出した。さらに消費税増税論議の急浮上により、与党との違いは鮮明にしやすかった。しかし、本来の支持団体などからの支持は堅かったものの、党支持者以外にまで大きく浸透するには至らなかった。

  瀬川氏は昨年12月下旬に出馬表明。年明け早々から本格的に活動を始めた。来春の統一地方選と一体的に取り組む戦略で県議選や盛岡市議選の立候補予定者、現職市町村議員らと各地域で活発に動いた。アメリカや財界に堂々とものが言える共産党をアピールし、消費税の増税反対や普天間基地の無条件撤去、暮らし応援型の経済成長などを唱えたが無党派層にまで大きな支持が広がらなかった。

  11日の参院選岩手選挙区有権者は男52万4909人、女58万4326人の計110万9235人。3年前の前回より1万7653人の減となった。

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