2010年 7月 25日 (日)

       

■ 藩政時代の風情残す 旧岩手川建物活用へ盛岡市が新たな懇話会

     
  岩手川跡の母屋3階に当たる隠し部屋から見た1階部分  
 
岩手川跡の母屋3階に当たる隠し部屋から見た1階部分
 
  盛岡市は、旧岩手川鉈屋町工場跡の歴史的建造物などを活用する基本計画を年度内に策定する。3月までに活用検討懇話会がまとめた提言を踏まえ、有識者らの計画検討懇話会(座長・倉原宗孝県立大学総合政策学部教授、委員8人)を設置。意見を踏まえ、とりまとめる。基本設計に国補助金の助成を受け、11、12年度の整備、13年度当初に活用開始を目指している。検討懇話会は江戸期建造を含む建物群の劣化が激しく、早急に対応し、整備・活用を図りたい意向。

 検討懇話会の初会合が23日、同市鉈屋町の大慈寺清水お休み処(どころ)で開かれた。

  メンバーは今年整備された大慈寺地区コミュニティー消防センターに隣接する旧岩手川跡の母屋(町屋兼事務所跡)、文庫蔵、約150年前の藩政時代建造の浜藤の酒蔵(明治蔵)、大正蔵の歴史的建造物群を視察した。母屋2階の隠し扉から入る隠し部屋、各蔵の内部の現状などを実際に見学した。

  旧岩手川跡の歴史的建造物群は岩手川が06年に経営破たん(破産)後、スーパーのユニバース(本社・八戸市)が土地建物を取得。市は、経済、市民団体の要望を受け、説明会で住民意向を確認しながら同社と折衝。

  市所有の旧市立病院跡地との賃貸などを条件に建造物群の寄付を同社から受け、立地場所の土地を取得した。同社は賃貸した土地などを含め昨年11月に新規出店した。

  活用検討懇話会は08年8月から今年3月まで計7回の会合を開き、活用に関する提言書をまとめた。この中で母屋には軽食喫茶や一帯の総合案内所機能、文庫蔵にはお酒の資料展示や休憩所、浜藤酒蔵には集会施設やギャラリー、大正蔵には地場産業の展示・実演、地場産品販売など常設機能を提案している。

  沼田秀彦市商工課長は冒頭あいさつで「市としても盛岡を代表する藩政時代の風情を残す施設などの活用について、地域住民にも喜ばれるものとしたい」と述べ、委員に積極的な提言を求めた。

  倉原座長は「全体を生かしていかないともったいない。もの(施設整備)ができて中身がないとなれば困るし、同時に育てていく必要がある」と指摘。

  土井寿子委員(岩手大後期博士課程)は「住宅がすぐそばにあり、観光に活用するのはもちろん、地域住民が気軽に使えるものであるべき」と主張。村井軍一委員(盛岡まち並み塾代表)も「運営は時代に合った組織立てが必要だし、雇用の場にもなれば」と期待した。

本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします