2010年 7月 27日 (火)

       

■ 〈夜空に夢見る星めぐり〉260 八木淳一郎 七夕のころ

     
  夏の銀河と用水池に映り込む星々。暗黒帯をまとい、暗い夜空にミルクを流したようにも見える。右上に見える明るい星がさそり座のアンタレス(盛岡市大ケ生)  
 
夏の銀河と用水池に映り込む星々。暗黒帯をまとい、暗い夜空に
ミルクを流したようにも見える。右上に見える明るい星が
さそり座のアンタレス(盛岡市大ケ生)
 
  七夕の由来である旧暦の7日は、すなわち月齢7のお月様のある夜です。半月はちょうど舟の形です。

  この舟、つまり7日月が天の川のこちらの岸から向こう岸まで織姫と彦星のカップルを乗せてデートを楽しむ。そんな夜の訪れは、ことしは8月16日となっています。この日の午後8時ころはどのような星空が見られるのでしょう。

  8月13日あたりをピークにペルセウス座流星群が、今シーズンは条件もよく、たくさん出現することが期待されます。人里離れた暗い空ではもちろんのこと、例え街の中の空の明るいところでも、ペルセウス流星群は一個一個が明るくて長く流れるのが特長ですから、16日を含め、お盆の間はぜひ夜空を見上げてみてください。

  今、七夕の季節にふさわしく雄大な天の川が図上を南北に流れています。そして天の川の西岸におりひめ星であること座のベガが、東岸にはひこ星のわし座のアルタイルが輝いています。さらに、夏真っ盛りの星空を彩るのは七夕にちなんだ星や星座ばかりではありません。

  天の川が南の地平線にかかるところが、わたしたちの銀河系の中心方向ですが、このあたりは星が密集していて、特にたて座の付近はスモールスタークラウドと呼ばれていて、たくさんの星の集まりが雲の切れ端のように見えています。

  たて座の近くにはいて座やさそり座があって、大きな双眼鏡や低い倍率の望遠鏡の視野には星雲や星団が次々と入ってきて、その美しさに時間の経つのも忘れるほどです。

  もう一度、天頂付近に目を転じてみましょう。ヘルクレス座やはくちょう座が、そしてその大きな星座のすき間には、いるか座やこぎつね座、や座などといったかわいらしい星座たちがあって、その星々はまるで優しくほほ笑むようにまたたいています。

  1等星の多い冬の星空も華やかで楽しいですが、雄大な天の川を流れる夏の夜空を眺めていますと、わたしたちの誰もが宇宙の一員であるとの思いにきっと浸るに違いありません。
(盛岡天文同好会会員)

本ページ掲載内容の無断転載を禁じます
ホームページに関するお問い合わせ、取材に関する情報は
E-Mail:hensyuu@morioka-times.com
盛岡タイムス宛てにお願いします