2010年 7月 28日 (水)

       

■ 〈過ぎ去りし日〜北上山地の写真帳〉13 あくび 横澤隆雄

     
  昭和60年ころ、宮守村(現遠野市宮守町)にて  
 
昭和60年ころ、宮守村(現遠野市宮守町)にて
 
  遠野の山間部を車で走っていると「地駄引き」の作業をしている馬に出会いました。

  「地駄引き」とは、伐採現場から車道までの間を馬で引いて材木を搬出する作業のことを言います。重機が入れない場所などでは馬による「地駄引き」が最も効率がいいという事のほかに、材木搬出のための道路を最小限に作れるため、山肌に与えるダメージが少なくて済むという利点があるのだそうです。

  なんどもお邪魔して馬の写真を撮らせてもらったのですが、あるとき馬方の北さんが「明日は鉄かけに行く予定だ」と話してくれました。

  「鉄かけ」とは蹄鉄(ていてつ)を装着することを言います。馬の蹄鉄が古くなり、それを取り替えるために蹄鉄屋まで行くというので、お願いして一緒に連れて行ってもらうことになりました。

  約束の時間に北さんの家を訪ねると「オメエの運転で行くべ」と、初めて馬を乗せた車を運転することになり、30分ほど恐々の運転でやっと蹄鉄屋さんまでたどり着くことができました。そんな思い出のある写真です。
(紫波町在住)


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