盛岡タイムス Web News 2010年 10月 10日 (日)       

■ 〈早池峰の12カ月〉65 丸山暁 プーさんなら怖くない?

     
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  わが家のセンターストーンの小道(以前は小道をしゃれてパスと呼んだが、小道の方が風情があるので小道に戻す)は、この時期はマリーゴールドの小道となる。

  例年ならセンターストーンロード(石を敷きつめた中央の小道)は、マリーゴールドの花で覆われ見えなくなるぐらいの花の帯になるのだが、今年はどうも育ちが悪い。小さなものや枯れたものも多く、ちょっと寂しいマリーゴールドの小道となった。

  これは多分僕らの手入れのせいではなく、今年の異常気象のせいとしておこう。ついこの間までの灼熱地獄が昨日や今朝は6度、霜が降りてもおかしくない寒さだった。

  きょう集落の早朝ごみ拾いがあったのだが、今朝のような霜になる手前の降水を「水霜」と誰かが言っていたが、もう少し気温が下がれば霜になったということなのだろう。

  それと今朝の大きな話題はクマである。最近集落の周辺にクマが頻繁に出没し始めたようだ。まずやられるのが、各家の祠(ほこら)である。この辺りではほとんどの家が祠を持っている。

  祠には多くの場合ミツバチが巣を作るようで、クマはそれこそ大好物のそのはちみつを狙ってやってきて、祠をなぎ倒してはちみつを食べていく。すでに2軒やられたそうだ。

  実は、その上もっと物騒な話を聞いてしまった。祠はだいたい家の裏や山の中にあり、まあまあ被害があっても(もちろん各家にとっては先祖伝来の祈りの場で大事だが)また修理すればいいが、クマは、僕の家のまさに数bの所まで来ているようだ。

  そこは、何度かこの欄でも紹介した僕の仕事場の下に見える畑で、クマがやってきて、トウモロコシを熟れた順に食べていくのだという。

  ということはですよ、ひょっとしたらクマは何度もわが家をのそのそ歩いて隣の大好物を食べに通っているのかもしれない。

  幸か不幸か、わが家の作物にはクマがうまいと思う作物がないせいか避けて通り、隣には果樹からトウモロコシから何でもあるのでクマにとっては大食堂なのだろう。

  ここ数年クマの出没が多くなった。自然豊かに見える谷間も大きな環境変化を受けているのだろう。最近、東京都心やあちこちの市街地に猿が出没し大捕り物が行われたり、スズメバチが都心に巣を作ったり、新たな人と動物の共生関係が始まったのか。

  もともと動物と人は結構近い関係にあった。公園にリスやキジがやってくれば歓迎するのだから、クマのプーさんやエテコウやウリボウが里に訪ねてきても良いのかもしれない?

  (丸山暁建築・空間工房、大迫・外川目在住) 

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