盛岡タイムス Web News 2010年 10月 13日 (水)

       

■ 玉山区の盛岡工業団地企業 合併計画で料金値上げ「困る」

     
  玉山区の盛岡工業団地入居企業から意見の出た懇談会  
 
玉山区の盛岡工業団地入居企業から意見の出た懇談会
 
  盛岡市玉山区にある盛岡工業団地入居企業から、06年1月の合併に伴う特例措置が解除されることに不満や不安の声が出ている。来年度からは都市計画税の徴収が始まるほか、水道料金は旧市との制度統合により引き上げられる。下水道の従量使用料単価も値上げされる。こうした中、団地内の一部製造業からは「研究・開発部門を関東に戻せと言われている」「できるだけ負担の少ないようお願いしたい」と訴えが出ている。

  12日に同市内で開かれた盛岡市主催の立地企業と市長との懇談会で声が上がった。出席15社のうち4社が同団地の入居企業。統合、値上げについては市議会や玉山区地域協議会でも指摘されている。

  関東農機の古舘剛一郎盛岡工場長は「うちはお願いして旧玉山村に入った泥臭い企業の一つ。たばこの機械製造で拠点が欲しかった。今は構内運搬車で札幌、仙台、東京・築地の市場で75〜100%のシェアがある」と説明。

  「当初なぜ盛岡かと言われた。本社に遠く、運搬費用もかかり、部品も近くにない。景気がよい時代に投入した。今はシェアは業界トップだが、コスト競争の時代。『なぜ盛岡なのか』が再燃している。われわれは既に地場企業。盛岡から離れれば困る。なぜ盛岡かという声に、絶対盛岡なんだといえる方策を示して」と訴えた。

  渡辺工業盛岡工場の西村信次取締役工場長は「団地内に入居して40年。下水道や都市計画税の増税の話が出ている。リーマンショックをもろに受け、みんななんとか08年度を超えてきた。やっと少し兆しが見えてきたところで負担金や増税が出た」と不安を語った。

  「市も厳しいだろうが、できるだけ軽減し、負担の少ないようお願いしたい。できれば工場を一つ二つ増やしたい希望がある。そうすれば雇用も確保できる」と説いた。

  谷藤裕明市長は「大幅な変化についてはさまざまなところから意見をお聞きしている。上下水道局、都市整備部と多分野にわたっており、工業振興の視点からどういうことが可能かを詰めている。海外競争が厳しいが、盛岡の優位性を最大限に生かしたい」などと一定の理解を示した。

  同団地のミクニエームは滝沢村内にあるミクニの完全子会社。自動車のエンジン周りの部品がフォード社で使われている。山田善教代表取締役によると、海外にも工場があり、一部をメキシコへ移す話も一部に出ているというが、国内製造量で2割を占める盛岡は現時点で移転される話は具体化していない。

  「35年前に移転してきた。岩手は人件費が日本一低く、10年前の中国の役割を果たしてきた。新興国とは技術も食い合い横並び。企業はグローバル化している中、企業と行政との意識のずれを感じる。製造業を支援しながら新産業をつくることが地域の雇用を守ることにつながるのでは」と主張した。

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