盛岡タイムス Web News 2010年 10月 25日 (月)

       

■ 〈雫石町長選〉深谷氏が初当選 現職中屋敷氏に約1千票差

     
  支持者の祝福に応える深谷政光氏と詩子夫人  
 
支持者の祝福に応える深谷政光氏と詩子夫人
 
  任期満了に伴う雫石町長選挙は24日投票が行われ、即日開票の結果、無所属の新人で元雫石スキー場支配人の深谷政光氏(66)が6201票を獲得し2度目の挑戦で初当選を果たした。民間での豊富な経験を生かした政策を訴え、新しい町政に期待する町民からの支持を集めた。3選を目指した現職の中屋敷十氏(59)は5244票にとどまった。知名度の高さや豊富な行政経験に加え、2期8年間の実績を強調したものの及ばなかった。同じ顔ぶれの争いだった前回選挙に比べ、接戦が予想されたため町民の関心は高く、投票率は75・29%と前回を1・70ポイント上回った。

  深谷氏は全国各地のスキー場支配人、男鹿水族館社長と民間企業での経験を生かし、町事業の仕分けによるコストの削減など徹底的な行財政改革、住民主導による町政刷新を訴えた。マニフェストには新たな産業創出と素材の磨き上げ、情報公開の徹底と町民参加など5つの柱を掲げた。

  これまで全く政治経験がないながら、地縁、血縁などのしがらみのない候補者の清廉さ、厳しい経済情勢で閉塞(へいそく)感が募る中で新しい手法による町政刷新への期待感を持つ住民が多かったのも事実。そうした町民の思いを受け、前回にも増して支持を拡大していった。

  告示まで約2カ月と迫ってからの出馬表明となったが、前回町長選挙と県議選の2回の選挙運動で知名度が町内に浸透。加えて出馬表明後に自転車で町内をこまめにあいさつ回りし、後援会組織の充実も図った。

  選挙戦では地元林崎地区の住民を中心に、スキーや観光で共に活動してきた友人らが草の根的に精力的な運動を展開。民主系の町議4人も支持に回った。事務所には民主党の国会議員や県議の為書きも張られ、後援会顧問には09年の衆院選に民主党比例代表で出馬した川口民一元雫石町長が名を連ねた。秋田県小坂町の開発公社参与時代から付き合いのある民主党の川口博衆院議員も応援に駆けつけ、支持を訴えた。

  中屋敷氏は軽トラ市、あねっこバスの運行、中学生までの医療費無料化など2期8年で行った実績を強調。自主・自立、参画・協働、交流・連携の3つの視点を基本に、犯罪や事故がなく災害に強いまちづくりなど12の約束を盛り込んだマニフェストを掲げ「キラキラと光り輝くしずくいし」の実現を訴えた。

  後援会(中川一会長)の女性部、青年部、常任幹事を務める支持町議13人を中心に厚い支持基盤を生かした運動を展開。個人的に親交のある地域政党いわての及川敦県議も総決起大会や第一声、街頭演説でマイクを握った。街頭演説や個人演説会で米価下落に伴う農業対策や商店街の活性化など地域課題に応じた政策を訴えた。

  父親の博氏も3代目の町長を務めるなど抜群の知名度に加え、20年間の県職員経験、県議2期、町長2期8年と豊富な行政経験に対する安定感から町政の継続を期待する町民の支持を集めたが、刷新を訴える新人の挑戦に敗れた。

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