盛岡タイムス Web News 2010年 11月 12日 (金)

       

■ 建設業と林業連携 架け橋協議会が作業道を整備

     
  作業道整備の様子を視察する岩手大学の学生ら  
 
作業道整備の様子を視察する岩手大学の学生ら
 
  いわて建設業・林業架け橋協議会(事業管理者・岩手県建設業協会)は、伐採木の搬出の効率化、木質資源の利用拡大に連携して取り組んでいる。紫波町赤沢の山屋地内で、第一段階として作業道の整備が行われている。それぞれの持つノウハウを互いに提供。連携することで大きなメリットが生まれるという。

  架け橋協議会は県建設業協会が管理者。岩手中央森林組合、丹内建設、オヤマダエンジニアリング、水清建設が構成員になっている。岩手大学の沢辺攻名誉教授が事業化の指導に、同大農学部の立川史郎教授が技術指導に携わり、盛岡中央振興局が行政の立場からの助言者として加わっている。

  建設業と林業が連携を深め、林業者が持つノウハウで建設業者が作業道を整備する。伐採や間伐作業、伐採木の枝払いをするプロセッサーの有効活用を図る。同時に伐採木の搬出、住宅用建材や木質チップ化、県産材の利用拡大を目指している。

  現在、整備している作業道は紫波町山屋地内。大型の重機が入れる幅員で山頂にかけて1千数百bの道路を開き、その上から現地の土や石をかぶせて押し固める作業が行われている。10日に現地を視察した岩手中央森林組合の菅原和博参事は「この山は間伐が遅れている。同じ年代に植林しているが間伐が進んでいる場所の木は太い、ここは細い木ばかりになっている。このように作業道を整備して効率化していけば山を守ることができる」と話していた。

  水清建設の水本孝社長は「通常の路網整備は、木を搬出する時だけの幅の狭い道になる。このように敷砂利をしないので、大雨が降れば道が流れることがよくある。この道は高規格になる」と説明する。

  学生3人を連れて現地調査を10日に行った立川教授は「現場によって道幅は異なってくるだろうが、このように大型重機が入れる道は理想的。林業の効率化を図る機械はできているが、それを使うための作業用道路整備が遅れていた。建設業の皆さんが加わることで伐採時だけでなく長期にわたって使用できる道が整備され、枝打ちや下草刈りなどの山仕事が容易にできるようになる」と建設業と林業が連携することのメリットを語っていた。

  林業は山林所有者の高齢化により、間伐や枝打ち、下草刈りといった手入れが難しくなっていることに加え、間伐を行えたとしても木材価格の低迷により搬出加工するコストがまかなえず放置されるケースが増えている。建設業は公共事業の減少、需要が低い冬季間の端境期の建設機械や雇用を維持していくための社員の有効活用が課題となっている。

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