盛岡タイムス Web News 2010年 11月 18日 (木)

       

■ 〈イタリアンチロルの昼下がり〉109 及川彩子 車事情あれこれ

     
   
     
  モーターレース「サン・マリノグランプリ」などでも知られるイタリアは、世界でも有数の自動車生産国。フェラーリ、アルファロメオなどは、あこがれの車として知られます。

  各社が競って新車を発表し合う日本の車業界と違い、イタリア車のほとんどは、フィアット社製。斬新なデザインとセンスで、世界の注目を集めてきました。

  その独占企業も、近年は隣国のドイツ車に押されがち。わが家の隣のスーパーマーケットの駐車場も、フォルクスワーゲン、オペル、BWVといったドイツ車がずらり。

  数年前、わが家でもフィアットから、「頑丈さ」が売り物のオペル車に買い換えました。今や「デザインより機能性」指向。その一因となっているのが「路上の縦列駐車」です。

  この国では、自宅に駐車場を持つことは義務付けられていません。また街並み保存のため、私的な駐車場経営は禁止。そんな事情からか、路上は縦列駐車であふれるのです〔写真〕。イタリアに来た当初「どうやって抜け出るのだろう」と見ていると、前と後ろの車を、ドンと押し退けて、出て行くのでした。

  地下鉄開発でも、遺跡に当たると工事をストップするイタリア。車社会への加速は増すばかり。200`走っても500円余と低料金の高速道路を、時速150`前後で、どこまでも飛ばします。

  そんな車事情ですが、交通事故が激減したと言われるシステムが三つ。一つは、走行中の常時点灯。二つ目は、住民以外の車の路地進入の禁止。小路が多い街の安全は、それによって保たれているのです。そして交差点のロータリー化。信号を廃止し、ロータリーで、車の流れをスムーズにする工事が、各地で今も進められています。これが、電力の節約にもつながっているのです。

  スピード狂の多いイタリアでは、毎日がヒヤヒヤ運転ですが、ここアジアゴ暮らしの自慢は、街中に信号機が一つもないことです。

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