盛岡タイムス Web News 2010年 11月 26日 (金)

       

■ 〈潮風宅配便〉4 草野悟 空前絶後、満腹絶倒「みやこ黄金麺」

     
   
     
  Sanriku Marketing Action Party の略でSMAPという三陸沿岸を元気しようとする会を行っています。見た目も芸能界のSMAPとほぼ同じですが、高年齢で構成されているのが特色です。

  その活動の一つで、以前ご紹介しました「駅―1グルメ」というのがあります。沿岸を走るJR八戸線、三陸鉄道、JR山田線の各駅で、「この駅周辺でどこか美味(おい)しいところありますか」と観光客の方によく聞かれるため、それなら「一番美味しい地元限定の料理を創ってしまいましょう」と立ち上がりました。

  すでに15駅ほどエントリーされていますが、今回は生唾(つば)ゴックンの恐ろしい宮古のラーメンをご紹介します。宮古魚菜市場は、駅前から徒歩10分程度にあります。その市場の中の食堂に「りきさん亭」があります。とても優しい顔の海坊主みたいな店主がおります。

  「大将、宮古でなければ食えないもの作ってよ。とにかく美味(うま)くてすごいやつ」っていつもの通り無茶苦茶な依頼をしました。「うーん、うーん」二つ返事でした。

  何日か経って行ってみますと、「できたよ、構想が…この黄色いラーメンね、これにその水槽で生きているアワビ1個に適当にイクラとかね、ねせてね、それでどうですかね」と理想的な返事が返ってきました。

  約10日後完成、お約束の試食会です。涎(よだれ)を垂らしまくる仲間が10名。いよいよ試食です。超あっさり味の出汁は、宮古の昆布と海産物でとったもので、あくまで澄みきった心のようです。その中には極細の卵めん系のラーメンが漂っています。そこに、炙(あぶ)ったマツモとフノリと生ワカメがたっぷりと囲み、その上にさっきまで生きていたアワビをその場で蒸したものが1個、ドーンと鎮座しています。

  さらに「これでもか」と大将はスプーンで豪快に造りたてのイクラをたっぷりとかけます。刻み葱(ねぎ)とさらに海苔(のり)でトッピング。

  まずは一口スープをすすります。この時点で試食のメンバー全員が無言です。時折隣からフーっとため息が漏れます。どこまでも甘く柔らかく、滋味あふれるアワビが舌の上でワルツを踊ります。時折スープと一緒に口に飛び込んでくるイクラの甘いこと。

  「マスター」「大将」「親父」と銘々が「これはうまい、ウマすぎる」と賞賛の嵐です。宮古の魚菜市場の名物、また一つ誕生の予感です。1杯2000円、原価無視の大サービスですが、限定だそうです。
(岩手県中核観光コーディネーター)


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