盛岡タイムス Web News 2010年 11月 30日 (火)

       

■ 〈夜空に夢見る星めぐり〉269 八木淳一郎 望遠鏡教室

     
  岩手山の上にある北斗七星  
 
岩手山の上にある北斗七星
 
  望遠鏡を選ぶ場合、大きさやスペックだけではなく、費用が何よりも大切な問題です。最近では中古望遠鏡専門の店も幾つかあり、大きな量販店でも中古品を扱うようになってきています。

  さらには、インターネットのオークションなどでも業者や個人がたくさん出品していて、費用を考慮しながら選択することが十分可能です。

  新品の場合でも、天文ガイドや星ナビといった月刊誌にたくさんの広告が掲載されていて、これらを見てみますと、一部のメーカーや特殊なものを除いて、多くがカタログ価格の2割以上も値引きして販売しているのがわかります。

  また、これらのお店では年に1、2度信じられないほどの大安売りをすることがありますが、さすがにこんな時はたくさんの人が詰めかけて入場制限をかけられますし、希望する品が手に入る保証がありません。とにもかくにも、こういったさまざまな入手方法を知っておくのも損はないでしょう。

  さて、そろそろ初心者に適した機種を絞り込んでみましょう。取り回しや持ち運びの手軽さ。さまざまな天体-月、金星、木星、土星、いくつかの二重星や星雲、星団、銀河などを観察できること。それらの天体を素早く視野にとらえることができること。メンテナンスが楽で、少々取り扱いが雑であっても狂いや破損が生じにくいことなどが重要な点です。

  それらを考慮しますと、口径6〜8aの屈折式で、アクロマート(色消しレンズ)あるいはEDレンズを使ったアポクロマート(完全色消しレンズ)のもの。焦点距離は短か過ぎず長過ぎず、おおよそ口径比(F)が6〜8くらいのもの(例えば口径6aで焦点距離が48aならばFは8となります)。目的の天体を導入するために口径が大きめで視野が明るく広いファインダーが付いているのがのぞましいです。

  倍率は目的天体に合わせて低、中、高の3つを選べるよう3つあるいはそれ以上の接眼レンズが付属しているのが望まれます。

  ファインダーにしろ接眼レンズにしろ、場合によってはオプションで追加するか変更してもらう必要も生じます。架台は赤道儀ではなく、上下・水平の方向に鏡筒を動かせる経緯台という形式で、しかも微動装置が付いているものが扱いが楽です。

  ただしグラグラする頼りないものではなく、三脚も含めしっかりと安定した堅牢・堅固なものでなくてはなりません。しっかりしたものであれば目的の星をきちっと視野に入れることが容易で、視野の中で天体がブルブルと震えたりせずピント合わせも軽快に行えますし、風が吹いても天体が踊ることなく、快適な天体観察ができましょう。
(盛岡天文同好会会員)

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