盛岡タイムス Web News 2011年 1月 5日 (水)

       

■ 〈過ぎ去りし日〜北上山地の写真帳〉36 マサヨばあちゃんの冬 横澤隆雄

     
  マサヨばあちゃんの冬(昭和60年頃、川井村=現宮古市=タイマグラにて)  
 
マサヨばあちゃんの冬(昭和60年頃、川井村=現宮古市=タイマグラにて)
 
  タイマグラばあちゃんとして知られたマサヨばあちゃん。冬には農作業もなく、まきストーブの前でゆっくりとくつろいでいることだろうと思いながら訪ねて行くのですが、ばあちゃんはゆっくりとくつろいでいることなどありませんでした。

  「よぐ来たな〜休め〜」と言ってお茶を出してくれるのですが、話をしながらも作業の手が止まることはありませんでした。

  マサヨばあちゃんの冬仕事で一番印象にあるのは凍みイモ作りです。一晩戸外に出して凍らせたジャガイモに熱湯をかけて皮をむき、針金に通して数珠のような形に仕上げて沢水につけて置きます。沢水の流れでアクが抜けたところを見計らって軒下につるします。つるされたジャガイモは凍結と乾燥を繰り返しながら、春までにはカチカチの澱粉(でんぷん)塊になり、それを臼でついてふるいで振るって凍みイモ粉が出来上がります。

  寒い中での大変な作業を見てきたためか、マサヨばあちゃんを思い出すときは冬のばあちゃんを思い出してしまいます。

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