盛岡タイムス Web News 2011年 1月 7日 (金)

       

■ 〈潮風宅配便〜三陸の四季と味覚をあなたに〉10 草野悟 幻のナメタガレイ

     
   
     
  「ナメタを釣りに行くので、釣れたらお届けしますよ」と昨年末の24日に久しぶりの釣り。あちこちに空約束をいたしました。恒例のクリスマス釣りーです。

  昨年は猛暑の影響で海水温が下がらず、11月、12月とまったくの不振。24日のこの日は、と気持ちだけは目まいがするくらい最高潮に達しておりました。22日、爆弾低気圧の来襲で三陸鉄道もストップ。23日は大雪、大荒れ、多くの被害が出てきまして、これじゃ釣りどころじゃないぞ、と諦めてみたけど、性懲りもなく船頭さんへ電話。「これででれるわけねえべ」と当然です。電話した私がバカでした。

  仕方なく「それじゃ堤防で1匹くらい」としつこく出かけましたが、当然防波堤にジャップーンと高波が押し寄せておりました。諦めきれずに、今度は宮古の魚菜市場に出かけ、ジーと写真のナメタを眺めておりました。すると市場のおばさん「草野さん、買うの、買わないの?」とたまりかねて声をかけてきました。おそらく5分くらい眺めていたんでしょうね。

  暮れには1万円に跳ね上がる「子持ちナメタ」。25日は6600円。とてもとても高価すぎて買えるわけがありません。いや、釣り人のプライドの名に懸けて、意地でも買わない(ほんとは買えない)と、「いやー立派なナメタだねえ」とお返事をいたしました。

  トホホ。買ったのは立派なスルメイカ。ニヤっと笑うおばさん「イカのほうが旨(うま)いから」って。

  ま、ナメタを食わなくたって正月はやってくる、きっとくる。と十分気持ちを納得させましたら、やっぱり正月はやってきました。お餅をいっぱい食べれば同じ。ナメタなんて…(涙)。
(岩手県中核観光コーディネーター) 

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