盛岡タイムス Web News 2011年 1月 10日 (月)

       

■ 〈盛岡市・玉山合併から5年〉上 進む建設計画

 盛岡市と旧玉山村の合併から10日で丸5年を迎えた。市は合併によって08年4月に中核市へ移行。保健所設置など住民サービス向上につながったと自己評価する。旧玉山村ではスケールメリット(規模効果)を生かし、新市建設計画に基づく小学校移転改築や都市計画道路整備などハード事業が行われている。今年度当初予算時点で進捗(しんちょく)率は49・1%、うち玉山区は42・6%。計画期間を折り返し、「周辺部」になる懸念を示していた区民は合併をどう評価し、今後に何を望むか。残り5年間が問われる。

  両市村は05年3月に合併協定項目60項目と新市建設計画126事業について調印。06年1月10日に合併し、新生盛岡市が誕生した。

  吸収ではなく「互譲の精神で」との共通理解を通じ、玉山村側の「周辺部」や住民サービス低下への懸念に応えるため地域自治区「玉山区」が10年間の期限で設置された。

  この中で玉山区地域協議会が区民の意見を市政に反映させるため設置された。さらに地域活性化、生活・環境、産業・建設の3部会を設け、住民要望の聴取や市長への提言について協議している。

  新市建設計画の期間は06年度から15年度まで10年間。内訳は道路や施設整備などハード事業が94事業、調査や活動運営費・個人の浄化槽設置の補助などのソフト事業が32事業となっている。

  ハード事業は計画額合計が986億673万6千円。09年度決算まで4年間で65事業に着手し、実績額で406億2185万2千円を支出。進捗率41・2%。今年度は新たに2事業に着手。当初予算で78億750万5千円を計上。合わせると同49・1%になる。

  玉山区に絞ると、ハード事業は60事業で計画額194億9869万8千円。09年度決算までで32事業に着手。20事業が完了。実績額で73億5504万9千円を支出。進捗率37・7%。今年度着手2事業はいずれも玉山区で、当初予算9億5901万2千円を合わせると同42・6%になる。

  玉山区で残る26事業のうち10事業は今年度以降が実施時期、16事業は実施時期を調整している。ソフト事業に関しては全32事業にすべて着手。09年度決算までで65億3772万9千円を支出した。

  谷藤市長は5日の会見で「かなりの部分は住民の期待に応える形で対応できていると思う」実績を評価した。旧玉山村長の工藤久徳玉山区長は「着実に進行している。進行管理も市長部局の配慮でなされており、延びている事業はそれなりに事情があり、今後も着実な推進に努力したい」と話している。

  玉山区地域協議会長の福田稔JA新岩手代表理事専務は「盛り込まれた計画は遅れがあっても順次進められているし、行われるべきもの。合併協定で『5年後』と定められたもの(水道料金の統合)などについて実施段階で不安要素も出てくる。地域協として住民との懇談も検討する必要がある」との考えを示している。

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