盛岡タイムス Web News 2011年 1月 12日 (水)

       

■ 「はやぶさ」3月導入 東京〜青森時間短縮で盛岡は

 東北新幹線は昨年12月4日の新青森開業から1カ月。東京と新青森が3時間20分で直通し、盛岡を起点とする2次交通に変動が出てきた。盛岡は八戸開業後も津軽方面への拠点性を維持してきたが、新青森開業後は弘前行きの高速バスの旅客に減少が見られる。3月5日からは新車両E5系「はやぶさ」が導入される。新幹線の時間的優位はさらに高まり、盛岡市と青森市の間で求心力が移動する可能性がある。盛岡駅の利用者は新青森開業前に比べて、やや増加している。

 東京都の主婦の中尾信子さんは昨年末、新幹線で秋田県鹿角市に帰省した。盛岡駅で「なかなかの混み具合。売店では青森みやげや青森の観光案内が多くなっていた」と話し、新青森開業の影響を口にした。

  東京都の会社員の外崎博子さんは青森県弘前市に帰省する途中、「自由席、指定席とも満員になっていた。親戚の家でゆっくりしたい。これからバスで帰る」と話した。大船渡市の会社員の熊谷賢さんは年末に新青森経由で函館旅行へ出かけた。「函館に行きやすくなった。青森の新しい駅を見てみたい」と楽しみにしていた。

  新青森開業後は盛岡駅の乗降客に動きが見られる。盛岡駅は02年の八戸開業まで青森、秋田方面への在来線、高速バスのターミナルだった。新青森開業後は新幹線による津軽方面への直通が増えた。県交通、県北バスなど4社で運行する高速バスは、盛岡|弘前便の旅客に減少が見られ、開業前に比べて2割弱減少した。その一方、新青森駅が開業した青森市へのバスは便数を絞ったこともあり、影響は見られないという。

  弘前便の減少について、岩手県北バス営業本部乗合事業部の荒屋敷正剛次長は「弘前便は東京、仙台方面に向かう人の分が、新青森から新幹線に乗り換えられたのではないか。新幹線開業前にアンケートを取ったところ、盛岡までなら新青森を回らずバスで来られるという傾向が見られた」と話した。

  岩手県交通運輸統轄本部の古屋正史本部長は、新青森開業後の観光の動きについて、「新しいルートで青森に行った人が十和田湖を見て戻る、七戸十和田駅から十和田湖へ向かい、同じルートに戻るのではなく、盛岡方面に向かう人がいるのではないか」と話す。盛岡を起点に下りに展開していた観光ルートが、新青森開業後は周遊型に移行すると見ている。

  新青森開業後の状況について、青森県の小山内豊彦新幹線・並行在来線調整監は、「盛岡|青森間より、盛岡|弘前間に影響があったのは分かる。新青森駅はやや弘前よりにあり、そこから各方面に接続するので弘前方面の人には使いやすくなった。八戸は新青森開業を第2の開業と位置づけている。新車両の導入で東京まで3時間の時代が来れば、さらに変化が起きるのではないか」と話す。

  JR東日本盛岡支社の福田泰司支社長は新青森開業について、「青森だけでなく北東北の観光振興と地域活性化の大きなチャンス。今年3月には『はやぶさ』が運行するし、4月から青森デスティネーションキャンペーンが始まる。北東北の振興のため、地域と良く連携を取っていきたい」と話す。

  新青森開業の効果について同支社の増山弘治輸送課長は年末年始の利用状況から、「盛岡以南の区間も盛岡|八戸間も見てもらえば分かるように、新青森の開業効果があったと考えている。盛岡以北が124%。秋田新幹線が100%となれば新青森方面に向かっているお客様が非常に多く、開業効果があった」と話している。同支社によると新青森開業後の盛岡駅の利用者は昨年12月4日から今年1月5日までを前年同期と比較すると102%で、微増した。

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