盛岡タイムス Web News 2011年 1月 25日 (火)

       

■ 岩手競馬将来会議、追加投資が議論に 「存廃枠」にも触れる発言

     
  厩舎関係者と意見交換した岩手競馬経営の将来方向検討会議  
 
厩舎関係者と意見交換した岩手競馬経営の
将来方向検討会議
 
  岩手競馬経営の将来方向検討会議(座長・藤井克己岩手大学長)は24日、3回目の会議が盛岡市の岩手教育会館で開かれ、委員が県馬主会や県調騎会など厩舎(きゅうしゃ)関係者と意見交換した。関係者からは現行の競馬事業運営の中では競走馬への投資が難しいこと、厩舎関係者の生活が不安定な現実、販売促進施策も新規投資が許されない中で手を打てない実情などが語られた。

  同日は山本武司県馬主会、熊谷昇県調騎会長、関本淳騎手部会副部会長、工藤裕孝県厩務員会長が会議に出席した。

  山本会長は1頭当たりの維持費と現状の出走手当や賞金から「スターホースをつくるにはある程度の血統を持っていなければならないが購入できない。単年度の収支均衡だけで3〜4年後は行われるか分からないのでは新馬も購入しにくい」とし、馬の維持が赤字になっている実情を説明。販売促進に関しても「お金のかかることをやろうとすると、次は赤字になる。数年先を見越した計画を出してもらいたい」と、新規事業への設備投資が認められる環境を期待。「お金をかけないで将来を期待することはできない」と唱えた。

  熊谷会長は「現状として一番危機感を持っているのは馬資源の確保が難しくなっていること」と話し、全国的な生産数の減少に加え、賞金下落の影響を理由に挙げた。

  関本副部会長は「現在の騎手は23人。これ以上減っては大変なことになる。収入の安定の問題があり、上位の騎手でないと生活が大変な状況」と述べた。工藤会長もリストラが進み、1人の厩務員が世話する頭数が増えても収入は低く、雇用契約を結んでいなかったり冬期間に休業となる厩務員もいることなどを語り「厩務員の現状を理解してほしい」と窮状を訴えた。

  意見交換後、安定経営に向けた基本的方向(5年後の姿)について協議があった。荻野洋日本レストランエンタプライズ会長は「単年度の収支均衡の論議では堂々巡りになる。何年後かの姿を見据えると追加投資は必要になり、一定程度の投資を認める制度をこの会議として作ることができないか」と提案した。

  下田栄行公認会計士は「収支均衡を前提に構成団体融資が認められた経緯があり、(前提を変えるには)県民の理解を得るアピールが必要。実現可能で説得力のある計画が必要になる」と述べた。

  雨宮敬徳地方競馬全国協会副理事長は「単年度赤字は駄目という枠ではこの会議で何も考えられない。マーケット拡大につながる初期投資を認めていただきたいという手立てを会議が示すことで構成団体も考えてくれるのではないか」と発言。

  藤井座長は「投資のこともタブー化しないで議論したい」と会議のスタンスを示した。

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