盛岡タイムス Web News 2011年 2月 2日 (水)

       

■ 〈過ぎ去りし日〜北上山地の写真帳〉40 雪の日 横澤隆雄

 ある大雪の日、集落の道を歩いていると吹雪の中からタキばあさんが現れました。タキばあさんは夫の直じいさんと共によく写真を撮らせてくれた人でした。

  写真を撮らせてもらうときはいつも家にお邪魔して撮らせてもらっていたので、それ以外の場所ではあまり撮らせてもらったことがありませんでした。

  どこに行くのかとたずねると、散歩がてらに集落で一軒しかない商店まで行くところだと言います。タキばあさんの家から目的の商店までは2`以上もあり、道には20a以上も雪が降り積もっていました。そんな道を90歳近いおばあさんが散歩だというのですから、何とも元気なお年寄りです。

  ともあれ、雪にまみれたタキばあさんの表情は家の中で見るいつもの表情とは違って見え、大喜びで写真を撮らせてもらいました。

  タキばあさんはとても写真顔のいい人で、写真に撮ると普段見ているタキばあさんとは別人のように美しい写真に仕上がりました。そのことを本人に伝えると「元がいいのだもの〜」と、得意げに笑っていました。

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