盛岡タイムス Web News 2011年 2月 5日 (土)

       

■ 啄木の旧居宅、修繕が完了 ふき替えかやぶき屋根に積もる雪

     
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啄木も暮らした旧斉藤家住宅を見学する出席者
 
  盛岡市玉山区渋民の石川啄木記念館敷地内にある石川啄木の旧居宅(旧斉藤家住宅)の修繕工事が終了した。お披露目が現地で行われ、同館や市関係者、地域住民ら約30人が出席。啄木の100回忌を迎える節目の年に、地域の財産ともいえる旧居宅の修繕が完了したことを喜んだ。

 旧斉藤家住宅は啄木が渋民尋常高等小学校の代用教員時代に1年2カ月あまり暮らしていた。斉藤家は2階建てで、啄木らが生活していた6畳間を含め常居や台所など計6部屋とうまやを備えた造り。1970年(昭和45年)に現在の場所に移築された。

  建物の老朽化が進んだため、昨年8月から倒れや沈下部分がある構造部の建て直しを実施。約40年ぶりとなるかやぶき屋根の全面ふき替えも行われてきた。修繕工事は昨年12月24日に完了。今後は一般に公開されるほか、語る会やお茶会の場としても活用が予定されている。

  同日は修繕を終えた家屋内で関係者が出席して神事が行われた。修繕された斉藤家は柱やはりに当時の趣を残しながらも、壁と壁の隙間がなくなるなど新たに生まれ変わった。関係者もふき替えられたかやぶき屋根を眺めながら、啄木が生活していた当時をしのんでいた。

  修繕工事の設計管理を担当した盛岡設計同人の渡辺敏男代表取締役は「啄木がいたということで江戸期のものが残った。彼に感謝しなければならない。こういう古い建物は展示だけでなく、使っていかないと傷む。今回の修理で今後もいろいろな活用ができるようになった」と今後の活用を望んだ。

  同館の菅原壽館長は「地元の方のみならず、遠くから来てくれるお客さんにも興味関心を持たれる人気のある文化財。本当に良かった。啄木が代用教員時代に渋民の町の中で住み、執筆した場所。日本一の代用教員になるといった啄木を慕い子どもたちが朝な夕なに集まって読書会をしたりした場所。それを保存した先人の皆さんにも敬意を表したい」と修繕の完了を喜んだ。

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