盛岡タイムス Web News 2011年 2月 15日 (火)

       

■ 盛岡市立病院、4年連続の赤字に 累積欠損金40億円台

     
  達成できなかった単年度収支均衡に向け、第2次経営改善計画策定に着手した盛岡市立病院  
 
達成できなかった単年度収支均衡に向け、第2次経営
改善計画策定に着手した盛岡市立病院
 
  盛岡市立病院(加藤章信事業管理者・院長)は07年度から取り組む経営改善計画が今年度で最終年度を迎える。10年度決算見込みでは医師の退職などが影響し、計画期間内で4年連続の赤字になり、累積欠損金が40億円台に突入。目標に掲げた単年度収支均衡達成は困難な見通しだ。その一方で、地方公営企業法を全部適用して亜急性期患者受け入れや病床利用率の向上などで改善がみられる。これらから現計画を踏襲した第2次経営改善計画(11〜14年度)の策定に着手。この中で11年度から単年度収支均衡と累積欠損金の削減を掲げている。

  14日開かれた経営評価委員会(委員長・小川彰岩手医大学長)で第2次計画案が示された。出席委員は内容を承認。同病院は今後市議会へ計画案について意見を求め、3月までに策定する考え。

  10年度決算見込み(1月現在)によると、病院の医療業務における収益的収支は総収益34億8476万円に対して、総費用36億9289万円。経常損失は1億9448万円(09年度決算1億8251万円)で計画額3393万円、純損失は2億813万円(同1億9424万円)で同3200万円をそれぞれ上回った。

  この結果、累積欠損金は40億3470万円(同38億2663万円)に膨らんだ。

  延べ患者数で一般病床の利用率は83・2%と、07年度67・9%、08年度75・0%、09年度78・5%と順調に伸ばしてきた。診療単価の高い入院患者数の確保で健闘している。

  利用率向上に伴い看護師らの時間外手当、薬品や診療材料費の増加が圧迫。精神病床で09年度に医師2人のうち1人が退職。受け入れを抑制したため利用患者数や収益の減少にもつながった。

  他会計からの繰入金も収益的収支で4億7498万円、資本的収支で3億3315万円の計8億813万円となり、4年間で最高額になった。

  第2次計画案については公営企業法の全部適用を継続。具体的な数値目標として亜急性期(現在30病床)の紹介患者延べ数を4年間通じて1万7千人台(今年度決算見込み1万7452人)を確保。病床利用率を85%と今年度見込みより3・2人上乗せし、維持を図る。

  さらに11年度に3015万円の経常利益、2988万円の純利益を計上。4年間連続で単年度収支黒字化を目指す。累積欠損金は今年度をピークに削減し、12年度38億円台、14年度36億円台まで引き下げる。企業債残高も今年度見込み75億円台を14年度には約15億円減の約60億円にする。

  計画実施について部門別のアクションプランを毎年度作成。進行管理を図る。

  委員からは「経営も大事だが、市立病院の存在意義がどこにあるか再確認を。収支が悪いから必要ないのか、本当に必要か。同業者やよそから、ないと困ると言われる病院でなければならない」と念を押した。

  加藤管理者は「医療圏内で、なくてはならない病院となるため、患者中心の医療、地域医療連携、経営改善の推進に取り組んできた。現計画内で単年度収支均衡は困難だが、全部適用の経営形態で病院一丸で健全化に取り組む」と約束した。

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