盛岡タイムス Web News 2011年 7月 19日 (火)

       

■ 〈不屈の意志〉ホテル森の風・水野卓也荘支配人に聞く プール営業に期待

     
  電力節減したロビーで語る水野総支配人  
 
電力節減したロビーで語る水野総支配人
 
  雫石町のホテル森の風の水野卓也総支配人に東日本大震災津波と、この夏の電力制限への対応を聞いた。観光業界は3、4月の震災直後は深刻な状態に陥った。同ホテルは被災者の受け入れに宿泊業の本領を生かし、平泉の世界遺産登録を機に東北観光の復興に懸けている。観光客の入り込みは徐々に回復しているが、電力制限では館内の切り盛りに苦労している。けんじワールドのプールは、この夏の入り込みに期待するところが大きい。(鎌田大介)

  -3月の震災直後の状況は。

  水野 3月13日の宿泊まで帰らない人がいたので滞在いただいたが、エネルギーの関係で14日に皆さんチェックアウトいただいた。遠方の方は帰る足がないので、お泊まりいただいたエージェントにバスを仕立ててもらい、エージェントとは関係ないお客様もバスに乗って帰っていただいた。

  -その後の被災者の受け入れで苦労したことは。

  水野 まだ約30人(12日現在)おられる。このような状況なので、最初は迎える方もナーバスになった。お越しいただいたからには、サービス業なのでくつろいでいただきたいと思った。それで理解いただいてうち解け、緊張感がなくなるまでに、思ったほど時間はかからなかった。「きょうは忙しくて大変だ」とか、「きょうは暇なようですね」とか、こちらが気遣ってもらうこともある。

  -風評被害で途絶えていた観光客の出足は戻ったか。台湾などからの観光客の入りは。

  水野 4月、5月のゴールデンウイーク以降は戻り、夏休みの直前なので、前年の入り込みからすると今は8割ほど。それまでは3月は論外としても、4月は3割、5月は5割弱と、ここに来て8割くらいで 、少しずつ戻りつつある。

  台湾などからは今はない。6月になって台湾、香港からメディア関係が来ただけ。一般ツアーの人はあまりいらしていない。7月8月も予定はなく、9月中旬からはチャーターが出るので、そのあたりに若干入っている。

  -平泉の世界遺産登録への期待は。

  水野 まだ実際の来館にそれほどつながってはいないが、これまで苦労していた旅行業者やエージェントではずいぶん集客手段としては期待していると感じる。

  -東北電力の電力制限への対応は。プールの集客への期待は。

  水野 その日の予約状況にもよるが、パブリックスペースのエレベーターを1台停めたり、バックのエレベーターは常時1台停めている。照明を落とし、冷房も時間や温度設定によって絞っているつもり。ただ、快適を提供する仕事なので、ボーダーラインの判断に困っている。照明については、こういう状況なのでお客様に理解いただき、「節電しているのですね」とか、「今まで明るすぎたのだから」と、声をかけてくれる方はいるが、暑さは不快にしかならないもの。暑さとお客様の快適性と、節電のせめぎ合いになる。

  プールの集客にはある程度期待している。今年の営業は7月16日から8月28日まで。それ以降は9月の土日祝日。

  -今後の見通しは。

  水野 3、4、5月は比率的に宮城の方が多かったが、すっかり減っていた。7月はその反動か分からないが、宮城の方の比率が今までより増えた。読みにくいところがある。夏休みを境に9月以降からは戻ってくれればいいと思うが、節電やエネルギーの話はまだまだ続く話。集客と、エネルギーを含めた経費努力はまだ大変なときだ。


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