盛岡タイムス Web News 2011年 7月 21日 (木)

       

■ 〈お父さん絵本です〉364 岩橋淳 おばけになろう

     
   
     
  惹句にいわく「身近な材料と道具があれば、あなたもかんたんに『おばけ』になれます」。

  ページを開けば、「『おばけ』はほんとうにいる?」と読者に問いかけておきながら、後は「お岩さん」「ミイラ男」「ドラキュラ」「オオカミ男」「死神」「口さけ女」…、古今洋の東西、厳密に「コレハ『おばけ』ナノカ?」というものも含め11体、巻末には「おばけ屋敷」の作り方のコツまで披露されているという充実ぶりの、工作絵本なのです。

  ミイラ男、ね。ご想像通り、全身にトイレットペーパーを巻き付けて、ここまでなら「ナニも本でご教授いただかなくてもやったことあるよ(恐らくその後で家の人に怒られたことも含め)」となるのですが、本書ではその上から血のりを施すという過激(!)な演出を伝授するという徹底ぶり。

  画用紙一枚でできる簡便なものから、人形浄瑠璃ばりに表情が変わる仕掛けもの、かぶり物として本格的に作り込むものまで、多種多様。ただし、なんと言っても作り手の熱意が肝心。コワイモノ好き・工作好きの小学生の手にかかれば、大概のものはしゃかしゃかっと作ってしまうようです。

  お父さんがた、ここは取り残されることなく、資材の調達や仕込みをアシストするもよし、例の「ミイラ男」を(ボコボコにされるは覚悟の上で)引き受けるもよし、参加しちゃいましょう。あ、家庭内平和のため、後片付けもお忘れなく!

 【今週の絵本】『おばけになろう』藤田勝治/作・絵、童心社/刊、1680円、(1997年)。


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