盛岡タイムス Web News 2011年 7月 29日 (金)

       

■ 本県で活動のボランティアは16万3000人 初めての官民連絡会議開く

     
  行政とボランティアの情報共有などを話し合った東日本大震災津波ボランティア連絡会議  
  行政とボランティアの情報共有などを話し合った東日本大震災津波ボランティア連絡会議  
  震災発生からこれまでに本県では16万3千人余りのボランティアが災害ボランティアセンターに登録して被災地で活動を行った。避難所から仮設住宅へ生活の場が移り、被災者ニーズも変化してきている。こうした中、より効果的な活動を長期的に展開するために関係者が話し合う東日本大震災津波ボランティア連絡会議(県主催)が27日、盛岡市内のホテルで開かれた。

  災害ボランティアやNPO、NGOなどの各種団体、行政の関係者ら約40人が出席。各団体がこれまでの活動を報告するとともに、活動から見えてきた課題や情報共有の在り方などについて意見交換した。

  出席した団体の関係者からは「我々が被災地に入ろうと災害対策本部を訪れたときに、ボランティアはまず社協に登録してきてくださいと言われた」と行政との連携についての課題が挙げられた。

  NPOやNGO、ボランティアがひとくくりにされ、岩手でずっと活動している団体、国内外の豊富な経験を持っている団体など多様な活動や高度な専門性を持った団体が十分に生かし切れない部分があったと指摘。「こういった会議を通じて課題や情報を共有することで、もっと活用できる団体があるという理解が深まると思う」と行政と各種団体が情報交換できる場の必要性を訴えた。

  情報共有の在り方について県保健福祉部の小田島智弥部長は「改めて関係機関が情報共有する場をもっともっと早く設置するべきだったと考える。どこの団体がどういう活動をしているのか、行政がどこまで担当して、NPOやボランティアの力をどう借りるかのすりあわせをする場を持つ必要がある。今後の情報共有の在り方を検討したい」と話した。

  会議では県社会福祉協議会から福祉版DMATという提案もあった。今回の震災では避難所の運営管理や県社協の専門職が被災地に入ってもなかなかうまく活動できなかったという。福祉版DMATは、緊急時に備えてあらかじめ避難所や応急仮設住宅に専門職として数人のチームを派遣できるような体制を構築しておくもの。

  災害ボランティア活動支援プロジェクト会議の石井布紀子幹事は「今回は残念ながら協働の仕組みも十分に作られなかった気がする。いろいろな専門職が福祉にいるが、それぞれの種別ごとの機関の派遣ルールがなく、手弁当でしか初動の派遣ができない上に行政を待たなければならない状況だった」と指摘した。

  NPOなどは初動の派遣ルールは平常時に作っていることから、行政などにもその必要性があると提言。「災害時要援護者避難支援プランの中にNPOや専門職との連携が書いてあるプランは全国でも少ない。平常時からある程度ルールができていて、民間側のルールとそれをプランの中でしっかりカバーできるルールの二つがないとDMATは機能しない」と話した。

  会議に出席した辻本清美内閣総理大臣補佐官は「まだまだ道のりは長い。一人の力は微力だが、無力ではない。多くの人たちの力を合わせることでいろいろなことを乗り越えていけることを信じて私も皆さんと足並みをそろえたい。まちの復興、経済の復興だけでなく、心の復興、絆の復興がそろって初めて本当の意味での復興をみんなで成し遂げられる」とボランティアの役割の重要性を説いた。

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