盛岡タイムス Web News 2011年 7月 29日 (金)

       

■ 〈東日本大震災〉避難所へ弁当5918食 いわて生協ボランティア、2カ月半の活動終える

     
  28日に活動を終えた被災地に届ける弁当作りに参加したボランティア  
  28日に活動を終えた被災地に届ける弁当作りに参加したボランティア  
  被災地の避難所などに手作りの弁当を届けるいわて生協(本部・滝沢村)のボランティア活動が約2カ月半の活動を終えた。5月10日から陸前高田市と大槌町の避難所に21回5918食の弁当を無料で届けた。「自分ができることで被災地を支援したい」。内陸で弁当作りをしてきたボランティア延べ472人は、さまざまな思いで活動に携わってきた。

  活動の最後となる28日は盛岡市北天昌寺町の天昌寺組合員センターでボランティア約20人が大槌町に届ける250食の弁当を作った。この日のメニューはイカ大根、豚肉のしゃぶしゃぶ、キムチ、野沢菜、白玉だんごなど。高齢者から子どもまでさまざまな人が生活する避難所に配慮し、メニューを考えてきた。

  栄養不足や偏りがちな避難所の食事をサポートし、毎日食事作りをしている避難所の女性たちの負担を少しでも軽減しようと始まった。週2回、盛岡で作って現地に届ける。材料代は生協店舗などの募金で賄った。

  当初は6月に終了予定だったが、仮設住宅への入居が進まない状況から7月も継続して実施した。前回からは地元の組合員からの要望を受けて、一部の自宅避難者にも届けるようになった。

  いわて生協ミートセンターで働く苅宿ふみさん(63)は、仕事の合間を見つけてこれまで7回弁当作りに参加した。「地震が起きて地区でも炊き出しをしたが、現地はもっとひどいだろうと実感し、自分で何かできることがあれば」と参加を決めた。

  「道路の脇ががれきの山で、その中に車があり、船がひっくり返っている。家は1階がなくなり、柱だけになっている」。6月に大槌町でのボランティア活動に参加し、そんな現状を見て泣いて帰ってきた。

  現地の惨状を見て弁当作りに対する思いは一層強くなった。「避難所には行けなかったが、皆さんが大変な思いをしていると聞き、少しでもおいしいものを食べてもらいたいという思いを持った。自分にできることといったらこれくらいしかない」。今後も現地に行ってのボランティアにもう少し参加したいと考えている。

  盛岡市の組合員の吉田克彦さん(50)は弁当作りのほか、陸前高田市の避難所に弁当を届けにも行った。避難所に届ける時間はある程度決まっており、みんな弁当が届くのを待っているという。

  「こちらはそんなにたいしたことをしていないと思っても受け取る側ははるばる来てくれたと感じるようで、生協の車を見ると『盛岡からですか、わざわざありがとうございます』と感謝されることがあった」と話す。

  被災地の復興にはまだまだ長い時間が掛かると考える。「(お弁当作りは)今回で終わるとしても別の活動があると思う。協力できる限りはずっと手伝いたい」と違う形で被災地の支援を継続していくつもりだ。

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