盛岡タイムス Web News 2011年 8月 4日 (木)

       

■ 盛岡市が大槌町に集会所建設へ 東海大学生グループ協力、木造ハウスを

     
  盛岡市が大槌町に建設予定のエコハウスのモデルとなる東海大の「どんぐりハウス」を紹介する下田さん、山内さん(左から)  
 
盛岡市が大槌町に建設予定のエコハウスのモデルとなる東海大の「どんぐりハウス」を紹介する下田さん、山内さん(左から)
 
  盛岡市は、震災被災者の孤立化を防ぐ集会所機能などを備えた木造のエコハウス建設を沿岸に計画している。大船渡市や石巻市に整備実績のある東海大学の学生グループから技術指導・支援を受け、太陽光発電などは企業団体に協賛を呼びかける。第1弾として大槌町で今月中旬をめどに仮設住宅地域に着工。9月中旬には町へ引き渡したい考え。

  同大のエコハウス「どんぐりハウス」は素人でも簡単に作りやすい施設として被災地に建設されている。原料はヒノキで幅40a、高さ80a、長さ2・7bのウッドブロック約240個を組み合わせた5・1b四方、高さ4・7bの建物。

  同大は高いソーラー開発技術を持っており、これを採用したソーラーパネル、バイオマストイレなどを導入。ソーラーパネルは基本電力を賄うことができ、トイレは1日20人利用可能な「自立型応急仮設住宅」と位置付け。第1号は大船渡市の公民館として4月28日に着工、5月8日に完成した。

  以前から地域貢献などを目的に設置された同大チャレンジセンター内に、震災後立ち上げられた3・11生活復興支援プロジェクトが取り組んでいる。主体は杉本洋文工学部建築学科教授研究室の学生約20人。設計書などは既に公式ホームページ上で公開中だ。

  盛岡市は被災地支援の一環で盛岡版エコハウスを建設する。ノウハウを持つ同大から技術指導を受ける。集会所または宮古市川井の「かわいキャンプ」と同様の機能を持つボランティア現地基地、その複合的施設とするか今後内容を詰める。

  7月31日に同市内で開かれたエコライフ2011に同大の学生リーダー下田奈祐さん(22)と広報担当の山内昇さん(21)の4年生2人が来県。発表、ブース展示をした。

  プロジェクトはキャンパスのある神奈川県平塚市のビーチハウス建設の取り組みが出発点。地域とのワークショップなども含めたノウハウを被災地に生かそうと始めた。

  事業費は資材の輸送、人件費、太陽光発電の企業協賛などを含めて約500万円。重機の使用を視野に入れると、現行の工期10日間をさらに短縮可能という。建材は地元産材の活用も可能だ。

  下田さんは「震災前からの取り組みを少し改良し、ビスを打ち込むだけで組み立て、建設できるようにした。今後は普及版についても進める」と説明。「建てて終わりではなく、長い目で一緒に取り組んでいければ」などと話していた。

  谷藤裕明市長は2日の会見で「被災者が孤立しない、お茶飲みに来れる場所を市として建設し、活用してもらう。ほかにも要望があり、建設場所が確保できれば、被災地にエコハウスを建て、支援個所を増やしていきたい」と話していた。

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