盛岡タイムス Web News 2011年 8月 17日 (水)

       

■ 〈舟っこ流し〉川面染めて精霊の舟流れる

     
  震災犠牲者への思いを乗せ北上川の川面に映えながら沈む舟っこ  
  震災犠牲者への思いを乗せ北上川の川面に映えながら沈む舟っこ  
  盛岡市指定無形民俗文化財の舟っこ流しが16日、盛岡市の明治橋たもとで行われた。今年は昨年より1そう少ない15そう。約380人が参加して、東日本大震災津波の犠牲者を悼んだ。開始の式典では参加者と観客が震災犠牲者に黙とうし、法要を営んだ。今年は震災犠牲者の戒名を無料で受け付けたこともあり、舟に供物を託す震災の被災者もいた。市民は去りゆく夏の風物詩に故人を思い、震災からの復興を祈願していた。

  式典では今年就任した盛岡舟っこ流し協賛会の佐藤修会長が「3月11日の巨大地震津波により沿岸市町村は壊滅的被害を受けた。心からお見舞いする。協賛会は被災者と亡くなった人のためお役に立ちたいと戒名を無料で受け付けた」とあいさつ。

  谷藤裕明市長が祝辞を述べ、祇陀寺の吉田大信住職ら6人の僧侶の読経で亡き人を悼んだ。

  南大通2丁目流舟会の藤原秀雄会長は「東日本大震災の物故者の諸精霊のため看板を付けて和尚様に供養してもらい、流船したい。今年は沿岸から来ている人もたくさんおられると思うので」と話し、震災の犠牲者を思った。

  仙睦会の舟には釜石市の震災犠牲者の遺族から供物が託された。川村豊造会長は「午後1時ころ釜石のお母さんと娘さんと思われる人が、仏様にあげた供物を持ってきて、何とかしたいと訪ねてきた。戒名も受け付けると言ったが、それは用意してきていないということだったので、お供えを舟に乗せて流す。自分も何度か被災地に行っているが、みんな思いがあるのではないか」と話していた。

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