盛岡タイムス Web News 2011年 8月 18日 (木)

       

■ 知事選告示まで1週間 4人の争い濃厚

 東日本大震災津波で延期になっていた知事選は25日の告示まで1週間となった。出馬が確実なのは表明順に現職で2期目を目指す達増拓也氏(47)=民主推薦、新人でいわて労連議長の鈴木露通氏(60)=共産推薦、盛岡市の会社役員芦名鉄雄氏(66)、前県議高橋博之氏(37)の無所属4人。ほかに出馬の動きはなく、4氏による争いが濃厚になっている。9月2日告示の県議選(定数48)と同じ同11日投開票となり、被災した東北3県では初の大型選挙。政権への評価を含め、被災者支援や復旧・復興への対応など、被災した有権者の投票行動が注目される。

  達増氏は2010年12月18日に再選出馬を表明。3月11日の震災直前は本番への動きを加速する段階だった。発災後は知事としての職務に専念してきた。

  延期された選挙の日程が固まったころから、災害対応の土台となる県の復興計画の策定作業を早め、当初見込んでいた9月定例県議会での議決を8月の臨時会に前倒しした。基本計画の第1期の実施計画は11日に策定され、県の災害対策本部を廃止とした。

  6、7日には民主党県連講演会に弁士として出席し、候補予定者として再始動。今後も同党の県議候補予定者の行事に可能な範囲で出席するなど告示へ助走を付ける。20日には選対会議が開かれ態勢を固める。

  鈴木氏は、共産党も参画する政治団体の明るい民主県政をつくる会(渥美健三代表)が擁立。2月15日に出馬を表明した。「福祉、くらし応援で安心できるあたたかい県政へ転換を」とスローガンを掲げ、マニフェスト(選挙公約)も公表していたが、大震災によって選挙活動は休止となった。

  いわて労連議長の立場などから大震災の被災地支援の活動に取り組んできたが、選挙日程が固まったことで知事選への活動を再開。支持団体などの会合に出席するなどしている。大震災後の被災地や県政の現状などを踏まえ、マニフェストの練り直しを図り、18日に公表する予定。くらしの再建を最優先とした復興などを柱に据える見通し。告示前最後の土、日を強化日として集中的に活動し本番に向かう。

  芦名氏は2月28日に記者会見して4年前に続く出馬を表明。今回は自民党など推薦候補を持たない政党に推薦要請したが、結果的に推薦はなく、4年前と同様、特定の政治勢力の支援を受けない。実質的に組織に頼らない独自の戦いを展開する。

  公約も震災前に発表したが、県の借金(県債残高)が4年間に増加した状況を踏まえ震災後、以前の知事の給料半減、退職金・ボーナスなしから給料も無報酬に改めた。自身の関係する団体の集まりなどでビジョンを語るなどしてきたが、実質の活動は告示後からになる。

  高橋氏は大震災後に起意した。県議会会派の自民クラブ、地域政党いわて、社民党の現職県議らを中心に民間人も加わって設立した政治団体いわて復興県民の会(畠山さゆり会長)が擁立。自身も震災後の議員職のほか、沿岸被災地での被災者支援のボランティア活動を通じて知事選への意欲を高めていた。政党の推薦は受けないが、非民主の政治勢力が選挙運動を支える。

  出馬表明が7月29日と告示まで1カ月を切った段階。短期決戦を強いられる中、花巻市で12日、集会を開き地元でのろしを挙げた。2度当選した県議選花巻選挙区以外での知名度は低く、県民の会の参画者らの引き合いも生かしながら全県での浸透に駆け回る。情熱やエネルギーを持って復興や岩手の再生に当たると唱える。

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