盛岡タイムス Web News 2011年 10月 5日 (水)

       

■ 〈夜空に夢見る星めぐり〉281 八木淳一郎 秋の四辺形

     
   
     
  夏のはくちょう座や冬のオリオン座など、形がとがったものは覚えやすいですし、図形として描き表すのも比較的容易です。一方、秋の星座はたくさんあれど、Wの形をしたカシオペア座などを除けば、どうにも印象に残らない。わかりづらいものばかりなのが問題(?)です。

  しかも明るい星がなく、めぼしがつけにくいのでなおさらです。

  そんな中で、ペガスス座は案外“いける”のではないでしょうか。一つには、秋の夜空を見上げれば高すぎず低すぎず、ほどよい目線の方角にあることです。星の並びが野球のベースの並びにも似ているので、ここは一つ昔懐かしい野球解説のコニシトクロウさん風に、…何と申しましょうか、秋の四辺形というニックネームに表されるように、ペガススの大きくて見事な台形は、印象に残るものの一つとなるんじゃあないんでしょうか。

  さて、この四角の中に星が幾つ見えるか、といった遊びも楽しいものです。ちなみに四辺形の中に5等星の星は6個ほどあります。6等星ともなればさらに(?)当然ながら、空の暗さや視力などさまざまな要素に左右されますが、果たして何個見つけられるか、一緒に見る人がいれば競ってみるのも一興です。

  ペガススの西側(右側)の二つの星を結んで南側(下側)に伸ばしていくと秋の唯一の1等星、みなみのうお座のフォウマルハウトにぶつかります。秋の一つ星のニックネームにあるごとく、一つポツンと寂しく光っています。ペガススの東側(左側)の二つの星を今度は北の方(上側)に伸ばしていきますと、北極星を見つけることができます。ペガススはこのようになかなか貴重な存在です。お見知りおきを。

  四辺形を作る4つの星のうち、北極星をさがすのに用いた東側の上の星は、実は昔はペガスス座と兼用でしたが現在はアンドロメダ座の星として扱われていますので、いわば借物、といった状態です。アンドロメダ座はこの星を含めて4つ曲線を描くように、ほぼ同じ位の星がほぼ同じ間隔で並んでいるので捜してみてください。

  ほかのこまごました星は無視して結構です。ペガススの角から2つ目。その少し北側にボーッとした雲の切れ端のような光を見つけられるでしょうか。アンドロメダ銀河です。私たちから230万光年離れたところからやってきた光です。アンドロメダ銀河は四千億個の星の集まりです。
(盛岡天文同好会会員)

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