盛岡タイムス Web News 2011年 10月 6日 (木)

       

■ 〈お父さん絵本です〉374 岩橋淳 でんせつのきょだいあんまんをはこべ

     
   
     
  先週「ラーメン」、今週は「あんまん」。

  この稿、ここ数年は近所の図書館からのセレクションに拠るところが多いのですが、時々、さるスジから「これ、オモロイでっせ」とそそのかされて採り上げるものもあって、まぁメリハリ、マンネリ防止の意味からも、だまされたと思ってお付き合い願うこともあるわけです。…、ご覧ください、この見るからに暑苦しげな、どこぞの無国籍映画から抜け出た悪夢のような怪人、なんだとおもいます? その名をアリヤマ・アリロウ、マッチョ系のアリ、なのであります。あなおぞまし。

  ある日、安穏に暮らすアリたちの巣穴の近くに、轟音とともに落下した物体。長老の記憶によれば、それは「あんまん」といって、甘いアンコいっぱいの、まんじゅうの王様のようなもの。これをなんとか、いつものように切り刻んでしまうのではなく、丸のまま運ぼうというロマンあふれるプロジェクトが立案され、そのリーダーに選ばれたのが、勇者アリヤマ・アリロウその人だったのです。

  幾多の困難を乗り越え、目標へと突き進むアリたち。巨大なあんまんに取り付くや、持てる力と知恵、総力を挙げ、尊い犠牲を払って、ついに悲願は達成された、その時。

  何とも言えない読後感。小学男子を中心にバカ受け必至の、最新怪作です。

  【今週の絵本】『でんせつのきょだいあんまんをはこべ』サトシン/作、よしながこうたく/絵、講談社/刊、1470円(2011年)。


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