盛岡タイムス Web News 2011年 10月 27日 (木)

       

■ 大切な人を失った心のケアをするために 県臨床心理士会がセミナー

     
  こころのケアセミナー参加を呼びかける臨床心理士の中谷准教授  
 
こころのケアセミナー参加を呼びかける臨床心理士の中谷准教授
 

 県臨床心理士会(高橋昇会長、会員135人)は、東日本大震災で家族や友人、同僚らを失った人や周囲で失った人を知っている市民を対象に開く「こころのケアセミナー」の参加者を募集している。参加無料、申し込み不要。1回目は28日午後6時半から。会場は盛岡市盛岡駅西通のアイーナ7階県立大学キャンパス。交流会あり。

  同会によると、人は大切な人を亡くすと身体や認知、行動などにさまざまな反応を起こす。「悲嘆反応」と呼ばれ、自然で正常な反応である一方、今回の震災のような場合は複雑・深刻化する傾向にある。沿岸から内陸に身を寄せている被災者も例外ではない。

  セミナーは、当事者に悲嘆反応が当たり前で自然なことだと知ってもらい、自殺やPTSD(心的外傷後ストレス障害)などにつながらないよう予防とケアをするのが狙い。

  同会震災プロジェクトチームで担当の中谷敬明県立大社会福祉学部准教授は「当事者からすれば突然の出来事で、どれだけショックを受け、いったい自分がどうなったか、今の自分をどういうふうに理解すればいいのかということが分からない。それを知っていただくのが第一」と説明する。

  同時に周りに大切な人を失った人がいる市民も対象にしている。

  山田幸恵同学部講師は「どうしていいか分からずに腫れ物に触るようにして余計に当事者を傷つけたり、よかれと思ったことが裏目に出たりすることも。理解することで、当事者の傷つきが少なくなってほしい」と話している。

  会場、時間はいずれも同じ。初回28日は「災害後のこころ」、11月18日は「大切な人を亡くした人のこころ」、12月2日は「子どものこころのケア」。来年1月から3月も同じ内容で開催する。宮古市や大船渡市など沿岸、遠野市、一関市など内陸でも開催予定。

  山田講師は「当事者の方にしてみれば、周りの人も苦しんでいるから、自分も平気にしていないといけないと頑張りすぎる。助けてとなかなか口にしにくい。口にできるチャンスになるよう、背中を押してあげたい」と話す。

  問い合わせは同会事務局、ファクス019-694-2321またはEメール:iwate_cp_griefcare@yahoo.co.jpへ。


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