盛岡タイムス Web News 2011年 11月 15日 (火)

       

■ 津波殉職消防職員98人の冥福を祈る 盛岡で慰霊祭

     
  身をていして職責に当たり殉職した消防団員らの冥福を祈った慰霊祭  
  身をていして職責に当たり殉職した消防団員らの冥福を祈った慰霊祭  
  県消防殉職者慰霊祭は14日、盛岡市の岩手教育会館で東日本大震災消防殉職者慰霊祭と併せて開かれた。3月11日の東日本大震災で、本県では98人の消防団員、消防職員の命が失われた。盛岡城跡公園内の消防義魂碑には過去約100年にわたる消防殉職者76人が合祀されているが、今年はそれを一度に上回る殉職者を出した。参列した遺族らはこれら174人の安らかな冥福を祈った。

  慰霊祭は県消防協会(西村紀昭会長)が1934年から開いている。1904(明治37)年から昨年までの殉職者は76人。東日本大震災では消防防災活動、避難誘導活動中、水門閉鎖活動中に98人の消防職員、消防団員、婦人消防協力隊員が殉職した。

  慰霊祭には遺族、消防長、消防団長、来賓ら約400人が参列。殉職者の名前と遺影が掲げられた祭壇に花をたむけ、殉職者の冥福を祈るとともに、郷土の平安、遺族の健勝を願って手を合わせた。

  西村会長は主催者を代表して祭詞を述べ「消防精神を体し、規律を順守、有事に際しては身をていしてその職責を果たされた。このたびの未曾有の大津波においては、わが身の危険をも顧みず、消防防災活動に献身的に立ち向かわれ、不幸にして殉じられたことは誠に痛恨の極みで、ご遺族に心からお悔やみを申し上げます」と、合祀した殉職者のみたまに哀悼の誠を捧げた。

  さらに「強固なる団結と旺盛なる消防精神をもって、震災を教訓とした郷土の安全と安心のために最善の努力をする」と誓った。

  達増知事、佐々木博県議会議長らが祭壇に向かい慰霊の言葉を捧げ、遺族には日本消防協会(高木繁光会長)から顕彰状が授与された。

  遺族を代表し、大震災で水門閉鎖確認中に殉職した釜石市消防団副団長の福永勝雄さんの妻、安子さんが参列者にお礼のあいさつ。

  「夫は東日本大震災の地震発生と同時にあわただしく消防団本部に向かいました。今でもはんてんを着て家から飛び出していった姿が目に焼き付いています」と振り返り、「前に進むことが夫に対する私たちのできること。私たち遺族は地域防災に身を捧げた故人を誇りに家族が力を合わせ頑張っています。これからも皆様のお力添えをいただきながら温かい家庭を守っていきたい」と述べた。


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