盛岡タイムス Web News 2011年 11月 16日 (水)

       

■ 盛岡市水道に工業系料金を求める声 企業誘致促進狙い

 盛岡市工業系水道料金検討会(座長・清水健司岩手大工学部教授、委員11人)の第3回会合は15日、市役所で開かれた。玉山区の旧市への水道料金統合を発端に、2015年度からの新しい市水道事業基本計画へ工業系料金体系を盛り込むことについて議論。委員からは他都市で実施する大口利用者の特割制度導入など工業振興の観点に立った料金設定を求める声が相次いだ。

  盛岡商工会議所工業部会の小山田周右小山田工業所社長は「公共料金や税金は、こういうまちにしたいから、こういう設定をするという考え方が必要だ。05年策定の総合計画ではまちに活力を与える工業振興をうたっている。その考え方が料金体系に表れてしかるべき」と主張した。

  県中小企業家同友会の水戸谷完爾東日本機電開発会長は「今の制度は工藤巌市長が工業は要らないという当時のもの。総合計画で方針を変えたのだから、それに基づく料金体系に変えるべき。働く場所をつくる必要があり、そのためにも重要な政策だ」と指摘した。

  市側は、喜多方市や宇都宮市などで製造業の水道料金を優遇する「大口使用者特割制度」を紹介。制度は水道事業の経営基盤強化や地域経済の活性化、地下水利用者の水道利用回帰を趣旨にしている。

  清水座長は「経済活性化は大前提」と説いた。水戸谷会長は「一般の生活用水が安く、大口利用者の負担は大きくするという考え方でなく、引き下げて産業振興に寄与してほしい」と求めた。

  市は供給単価、有収水量に対する給水原価の全国40市との比較も示した。盛岡は職員給与費が高く、広大な面積に水系単位で浄水場が整備されているため施設・設備に費用がかかっている。一定の利益も上げている。

  委員からはコスト削減を進めて水道料金を全体的に下げる努力を求めた。加川浩之東北電力盛岡営業所長は「インセンティブが働くことが必要。料金を下げれば企業の誘導もできる」と述べた。

  検討会は年度内に提言をまとめる。次回は年明けに開かれ、特例制度などを盛り込んだシミュレーションも用意され、議論される予定。市側は提言を踏まえ、工業系水道料金に関するビジョンを12年度内にまとめる考え。


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