盛岡タイムス Web News 2011年 11月 18日 (金)

       

■ 教室にいながら生育を観測 リンゴの木にカメラ、画像送信

     
  リンゴの収穫をする児童とリンゴの育成の様子を記録し続けた定点観測カメラ  
  リンゴの収穫をする児童とリンゴの育成の様子を記録し続けた定点観測カメラ  
  岩手県立大学ソフトウエア情報学部の高木正則講師(31)ら開発チームは、紫波町役場と連携し小中学校の農業体験の支援システムを開発した。農地に設置したカメラで作物の定点観測を行い、データを自動蓄積する。なかなか農地へ行くことのできない子どもたちも、教室にいながら手軽に農地や作物の様子が観察できる。

  システム開発は2010年4月に開始。今年5月から試験的に赤沢小学校(阿部郁子校長、児童68人)と、同校3年生の農業体験を受け入れている紫波町遠山の中村直嗣さんの協力を得て中村さんの果樹園にカメラ2台を設置。1台は木全体を、もう1台はリンゴの実を1時間ごとに撮影し、携帯電話回線を通じて画像をサーバーに蓄積。写真はホームページにアップされ、児童は教室のipadなどで様子を観察する。

  3年生11人と高木講師らは17日、中村さんの果樹園を訪れこれまで観察してきたリンゴの収穫を行った。福山真生さん(8)は「教室でリンゴの成長が見れるのは面白かった」と話す。

  担任の近藤典子教諭も「果樹園まで歩いてこなくても、随時様子を見れるのは便利で、すごい有効だと思う」と使用した感想を語った。システムは過去に撮影された画像の一覧や早送り再生などの機能も備えており、同学年は12月14日に撮影画像を利用した校内発表会を実施する。

  高木講師は「農業体験学習の時間が限られている。体験していない時間も有効に使うことで農業学習や食育に繋がると思って開発した」と経緯を語る。

  回線や電源の確保など問題は既存の技術を組み合わせることで解決。今回の結果を受け校数や植物の違いなど、実験対象の拡大を計画している。「動体検知のセンサーをうまく使えば、農家の方の作業の様子も自動抽出ができるかもしれないので、新たな技術開発をしたい」と意気込んでいる。


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