盛岡タイムス Web News 2011年 11月 19日 (土)

       

■ 82%が「これからに不安」 盛岡市が移住の沿岸被災者にアンケート

 盛岡市が市内に移住した東日本大震災津波の沿岸被災者を対象に実施した調査で、「これからの暮らしについて不安を感じる」と回答した被災者が82%に上っていることが分かった。市は沿岸被災9市町村を対象にヒアリングも実施。住民票を移さないまま内陸などへ避難した住民のサービス提供が難しいことなども判明した。

 市によると、市内の市営住宅や民間賃貸住宅借り上げ制度を利用して移住した沿岸被災者は585世帯、1308人いる。調査は9、10月にかけて借り上げ制度を利用し、ファンヒーターを物資として希望した458世帯(9月15日現在)が対象になった。回収率は43%だった。

  その結果、今後の暮らしについては程度の違いこそあれ164世帯が「不安」と回答した。具体的には▽(借り上げ期限)2年後の家賃の支払い▽冬対策(水道凍結、除雪)▽地元の復興進行状況▽いつ地元に戻れるか|などがあった。

  最近の暮らしについては52%が「特に困っていることはない」、48%が「困っている」と回答。健康状況については「体調が悪い」と答えたのは「とても」9%、「やや」20%、「時々」38%で計67%あった。心身の不調のほか、病院情報の不足の声もあった。

  もりおか復興支援センター(7月開設)の認知度については「知っている」79%で「知らない」が21%。一方で知っていても「訪れたことがない」48%、「何度か訪れた」36%と、利用頻度の低い実態も浮き彫りになった。

  意見では不慣れな市内での生活に高齢者世帯などが孤独感を訴える声が多かった。このため熊谷俊彦市企画調整課長は「実際に来てもらう方策、アクセス情報などの提供が必要」と話している。

  沿岸被災自治体へのヒアリングは移住被災者の出身9市町村を対象に10月に行われた。

  主な内容は▽住民票を移さないまま避難している住民の所在が把握できないので情報提供がほしい▽住民票を移さずに避難した住民の検診や予防接種などのサービスができないので避難先で提供してほしい▽高校卒業生が市内に進学、転入すると、仮設住宅から転出したことになり支援対象外になるので支援を|などがあった。

  市はこれらを踏まえ、新年度の支援策に関する予算に反映させる考え。

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